目的に合ったETFを選びましょう

1. 初めてETFを買う投資初心者には、値動きがわかりやすい国内株式から始めるのも手です
2. 長期で資産を増やす目的なら、国内株式だけでなく海外の株式も選択肢です
3. 定期的な収入が目的なら、高配当株式や債券、REITのETFがあります
4. 特定の分野に期待したい場合はテーマ型。短期間に増やしたい場合はレバレッジ型もあります

投資初心者は値動きがわかりやすい国内株式型から始めてみる

ETFと一口に言ってもたくさんの種類があり、投資する地域も日本国内や米国などの特定の国、あるいは全世界など、ETFごとに異なります。投資対象や地域が異なれば当然、値動きの性質も異なります。大切なのは、投資の目的に合ったETFを選ぶことです。

とはいえ、投資初心者は投資の目的を考えることに加えて、「値動きのある金融商品」自体に慣れることも大切です。「値下がりするかもしれない」という不安に慣れるためには、まずは値動きの傾向がわかりやすいETFを選ぶといいでしょう。日経平均株価やTOPIX（東証株価指数）への連動を目指すETFであれば、日々のニュースでも目にするなじみ深い指数なので、投資を始めやすいと思います。

日経平均株価・TOPIXへの連動を目指すETFの例

長期で資産を増やす目的なら米国株式、世界株式も選択肢に

長期の資産形成を目的に投資をする方は、たとえ短期的には値下がりすることがあっても、10年後、20年後の成長を期待してETFを選ぶことになります。長期的な成長が期待できる資産といえば、やはり株式です。投資に慣れてきたら国内株式だけでなく、これまで力強い成長を遂げてきた米国株式や、世界経済全体の成長を享受できる世界株式も選択肢に入れるといいでしょう。

ただし、海外株式のETFに投資する際には、為替変動に注意する必要があります。為替変動の影響を抑えたい場合は「為替ヘッジあり」を選ぶといいでしょう。

海外の株式を投資対象とするETFの例

定期的な収入が目的なら高配当株や債券、REITのETF

保有中に定期的に収入を得ることが目的なら、比較的高い分配金が期待できるETFを選ぶといいでしょう。例えば株式であれば、高配当銘柄にフォーカスした指数への連動を目指すETFがあります。このほか、債券の定期的な利息収入を分配金の原資とする債券ETFや、不動産の賃料収入を投資家に分配するREIT ETFが挙げられます。

分配金収入を期待できるETFの例

特定の成長分野に投資したいなら、業種やテーマに特化したETFを選ぶ

そもそも投資とは、成長が期待される資産にお金を投じることです。投資に慣れてきて、日経平均株価やS&P500といった「市場全体」ではなく、「特に成長が期待できる分野」に絞って投資したい方もいると思います。

ETFの中には、特定の業種やテーマに特化したものもあります。

特定の業種・テーマに特化したETFの例

短期間で大きく増やしたい時は「レバレッジ型」

投資中級者以上の方が対象となりますが、「短期間で大きく増やしたい」という方のために「レバレッジ型」と呼ばれるETFが用意されています。これは、連動を目指す指数に対して、日々の値動きが指数の2倍などになるように運用を行うものです。

期待通り相場が上がれば大きな利益が期待できる半面、期待に反して相場が下落した場合は、短期間で大きな損失を被ることになるので、投資する際は注意が必要です。

レバレッジ型のETFの例