ETFの運用実績の調べ方は?
- ETFの運用実績は、運用会社や投資情報サイトから確認できます。騰落率、標準偏差に注目しましょう
- より詳細な情報を得たいなら、「月次レポート」をチェック。組入銘柄の状況などが確認できます
- ETFの購入後は運用実績を定期的にチェックして、賢い運用を目指しましょう
基準価額・騰落率・標準偏差などの指標を比較する
ETFの運用実績は、運用会社のホームページや投資情報サイトで調べることができます。すでに自分が特定のETFに投資しているのであれば、ETF銘柄名を検索すると運用会社の該当ページを見つけられます。運用会社をまたいで網羅的にETFの情報を確認したければ、日本取引所グループの「東証マネ部!」や、投資信託協会の「投信総合検索ライブラリー」を利用するのもよいでしょう。
運用実績を読み解くには、「基準価額」「騰落率」「標準偏差(リスク)」などが指標となります。基準価額とは、ETFの表示口数当たりの資産価値を指し、運用成果によって基準価額は変動します。
騰落率は、ある一定期間にどれだけETFが値上がり・値下がりしたかを示す変化率のことです。分配金(税引前)を再投資したものとして修正した基準価額(分配金再投資基準価額)をもとに算出します。騰落率は半年・1年・3年など期間別にチェックできます。過去1年間では騰落率が高くても、過去3年間では低いこともあるので、比較してみるとよいでしょう。
『iFreeETF TOPIX(年1回決算型)』の期間別騰落率
※2024年8月20日時点
出所:大和アセットマネジメント
標準偏差はETFの価格変動リスクを数値化したもので、基準価額が一定期間内でどのくらい上下にぶれるのかをイメージするのに役立ちます。数値が大きいほどブレが大きく、小さいほどブレも小さいことを表しています。例えば、同じ騰落率でも標準偏差が異なることもあるので合わせて確認しましょう。
月次レポートで資産別・業種別構成比率や組入上位銘柄を確認
ETFの運用状況についてより詳しい情報を知りたければ、各運用会社のホームページに掲載されている「月次レポート」をチェックしましょう。月次レポートは直近の月末までのETFの運用状況をまとめたもので、各運用会社がホームページ上で毎月任意で公表しています。
月次レポートでは、ETFの基準価額や純資産総額の推移、騰落率、分配金実績に加えて、基準日時点の資産別・業種別などの構成比率や、組入上位銘柄などを知ることができます。
一例として、大和アセットマネジメントの『iFreeETF TOPIX(年1回決算型)』(1305)の月次レポートを見てみると、「主要な資産の状況」として、各種構成比率を確認できることが分かります。
『iFreeETF TOPIX(年1回決算型)』の月次レポートの主要な資産の状況
※2024年7月31日時点
出所:大和アセットマネジメント
ETFの運用実績を定期的にチェック
ETFの運用実績は、定期的にチェックする習慣を付けるといいでしょう。例えば基準価額が大きく下がっていた場合は、追加購入をすると、当初の買値と追加購入した買値が平準化されて、平均取得単価を押し下げることができます。
また、近いうちに現金が必要になったときは、ETFの値動きを見ながら、売却する時期を検討することになります。普段から運用実績を見ていないと、「知らないうちに基準価額が下がっていた」ということになり、安値で手放さざるを得なくなることもあります。
ETF購入後も運用実績をチェックして、自分が納得できる運用を目指しましょう。