株式以外のETFには何がある?
- 債券ETFは、国内債券型と外国債券型の2種類がある
- 分配金利回りが魅力の、REITの指数に連動するETF
- 金、プラチナ、原油などの商品を投資対象にしたETFも
債券ETFは、国内債券型と外国債券型の2種類がある
ETFには株式のほか、国内外の債券、不動産(REIT)、金や天然資源などの指数および価格に連動するものなど、様々なタイプがあります。
株式以外のETFの例
種別 | 連動を目指す指数など |
---|---|
国内債券ETF | 国内債券の指数 |
外国債券ETF | 世界全体や国別・地域別などの債券指数 |
REIT ETF | 国内外のREIT(不動産投資信託)の指数 |
商品ETF | 金や原油などの天然資源の価格や指数 |
日本で初めてETFが登場したのが1995年で、国内の株価指数に連動する商品でした。それから12年後の2017年、国内債券指数に連動するETFが上場しました。海外の金利水準に魅力を感じるのであれば、外国債券を対象資産としたETFの「為替ヘッジあり」タイプを、国内債券の代替として使うのも一つの方法です。
ETFで投資できる債券指数には、国内債券では「NOMURA-BPI総合」、外国債券では「FTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース)」、新興国債券では「ブルームバーグ自国通貨建て新興市場国債・10%国キャップ・インデックス」などが知られています。
また、2024年1月には、残存期間が7年~10年の米国国債に等金額投資する特定の連動指数を持たないアクティブ運用型ETFが上場しました。
債券ETFは、株式ETFと値動きが異なる傾向があるため、資産運用における分散投資の手段として活用できます。2023年12月には、東京証券取引所に上場している国内債券や外国債券を投資対象とする債券ETFの純資産残高が1兆円を突破しました。
東証に上場する債券ETFの純資産総額の推移
期間:2020年7月末~2024年5月末(月次)
(出所)市場データをもとに大和アセットマネジメント作成
債券を投資対象とするETFの例
2015 | iFreeETF 米国国債7-10年(為替ヘッジなし) |
2016 | iFreeETF 米国国債7-10年(為替ヘッジあり) |
分配金利回りが期待できる、REITの指数に連動するETF
REIT(不動産投資信託)の指数に連動するETFは、分配金利回りが相対的に高い傾向があります。2024年5月30日現在、東京証券取引所には27銘柄上場。分配金利回りが年率4%超の商品も少なくありません。
連動を目指す対象指数としては、国内の不動産投資信託(J-REIT)市場全体の値動きを表す「東証REIT指数」や、東証REIT指数の算出対象銘柄の中から売買代金などを基準に選別した「東証REIT Core指数」、J-REITのうち利回りが高い銘柄で構成される「日経高利回りREIT指数」などがあります。
外国REIT指数では、「S&P先進国REIT指数(除く日本、配当込み)」のほか、米国やオーストラリア、アジアのREIT指数などを連動対象としたETFが上場しています。
REITを投資対象とするETFの例
1488 | iFreeETF 東証REIT指数 |
2528 | iFreeETF 東証REIT Core指数 |
210A | iFreeETF 日経高利回りREIT指数 |
金、プラチナ、原油などの商品を投資対象としたETFも
ETFの中には、「商品(コモディティ)」とも呼ばれる天然資源の指数や市場価格、先物価格を投資対象としたものもあります。東証に上場しているETF(外国投資法人債券を除く)では、金、プラチナ、銀、パラジウムおよび原油が対象となっています(2024年7月時点)。
また、金などの貴金属を投資対象とするETFの中には、現物の裏付けがあり、一定の受益権口数を保有することで貴金属の現物と交換できるものもあります。