ETFの種類とは? どんな資産に投資できるの?
- ETFの投資対象は国内外の株式、債券、REIT(不動産)やコモディティ(商品)などさまざまです
- 日経平均株価やTOPIX、米国のS&P500への連動を目指すETFが人気です
- 業種別・テーマ別の株価指数を指標とするETFや、「レバレッジ型」「インバース型」といわれる特殊なETFもあります
- 既存の株価指数などの指標を定めない、「アクティブ運用型」といわれるETFも新たに加わりました
ETFだけで、世界中のほぼすべての資産に投資できる
東京証券取引所に上場しているETFは、2024年5月時点で326本あります。その投資対象は非常に幅広く、ETFだけで世界中のほぼすべての資産をカバーできるといっても過言ではありません。
ETFは以下のように分類できます。
種類 | 主な投資対象・指標 | 本数 |
---|---|---|
国内株式 | 日経平均株価、TOPIX、業種別指数など | 101 |
国内債券 | 日本国債など | 2 |
外国株式 | S&P500など各国の株価指数や、世界株全体を対象とした株価指数など | 69 |
外国債券 | 海外の主な債券指数 | 46 |
REIT(不動産) | 国内外のREIT指数 | 27 |
コモディティ(商品) | 金、プラチナ、原油など | 28 |
レバレッジ型 | 連動を目指す株価指数などに対して、日々の変動率が一定の倍率になるように運用を行う | 12 |
インバース型 | 連動を目指す株価指数などに対して、日々の変動率が逆方向に一定の倍率になるように運用を行う | 24 |
エンハンスト型 | 株式に対して「ロング・ショート」「カバードコール」などの特殊な運用を行う | 5 |
バランス型 | 株式や債券など複数の資産に投資 | 1 |
アクティブ運用型 | 株価指数などの指標を定めない、もしくは指標を上回る投資成果を目的として運用 | 11 |
ETFを選ぶ際は、「どのような資産に投資しているか」を確認し、それがご自身の投資スタイルや資産運用の目的、目標に合っているかどうかを検討することが大切です。
売れ筋のETFは「TOPIX」「日経平均株価」
ETFの資産規模を示す純資産総額のランキングを見ると、上位のほとんどをTOPIX(東証株価指数)と日経平均株価(日経225)を指標とするETFが占めています。
TOPIX・日経平均株価を投資対象とするETFの例
1305 | iFreeETF TOPIX(年1回決算型) |
1320 | iFreeETF 日経225(年1回決算型) |
日経平均株価は、日々のニュースで最も多く取り上げられる株価指数であり、投資初心者がETFを始めるにはわかりやすい指標といえるでしょう。
このほか、S&P500やNYダウ、NASDAQ-100といった米国の株価指数や、新興国の株価指数を指標とするETFもあります。世界経済の成長を資産運用に取り込みたい方は、海外の株式市場などを対象としたETFにも目を向けてみるといいでしょう。
米国の株価指数への連動を目指すETFの例
2247 | iFreeETF S&P500(為替ヘッジなし) |
2840 | iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジなし) |
業種・テーマ特化型や、「レバレッジ型」など特殊なタイプも
同じ株式でも、TOPIXや日経平均株価以外の株価指数への連動を目指すETFや、投資先を高配当株に絞ったETFがあるほか、「銀行株」などの業種や、「半導体」「ゲーム・アニメ」といった投資テーマに特化したETFもあります。市場のトレンドを捉えた投資ができることもETFの魅力です。
国内株式の主要指数以外のETFの例
2017 | iFreeETF JPXプライム150 |
1651 | iFreeETF TOPIX高配当40指数 |
ETFを通じて投資できるのは、株式だけではありません。債券やREIT(不動産)、さらには「コモディティ」と呼ばれる金やプラチナ、原油といった商品も投資対象となっています。
REITに投資するETFの例
1488 | iFreeETF 東証REIT指数 |
株価指数などの日々の値動きに対して、ETFの値動きが2倍になるように設定された「レバレッジ型」は、短期的に大きな利益を狙うのに向いていますが、下落時の損失も大きくなるリスクがあります。これに対し、「インバース型」は指標と逆方向(マイナス1~2倍)の値動きを目指すETFです。「これから株価が下がる」と考えたときに利益を狙えます。
レバレッジ型・インバース型のETFの例
2869 | iFreeETF NASDAQ100レバレッジ |
1366 | iFreeETF 日経平均ダブルインバース・インデックス |
「アクティブ運用型」のETFが登場
従来のETFとは異なり、特定の指標に連動しない「アクティブ運用型ETF」が2023年9月に登場しました。運用次第では、株式であればTOPIXやS&P500などの値動きを上回る投資成果を期待できます。
株式だけではなく、米国の国債を対象としたアクティブ運用型のETFも上場しました。アクティブ運用型の登場により、ETFの商品ラインアップが今後さらに広がることが期待されます。
アクティブ運用型のETFの例
2015 | iFreeETF 米国国債7-10年(為替ヘッジなし) |