大口投資家の皆様
Step.3 ETFの種類と選び方

ETFの種類とは? どんな資産に投資できるの?

東京証券取引所には300本以上のETFがあります。ETFにはどんな種類があり、どんな資産が投資対象となっているのでしょうか?
\ お答えします /
  1. ETFの投資対象は国内外の株式、債券、REIT(不動産)やコモディティ(商品)などさまざまです
  2. 日経平均株価やTOPIX、米国のS&P500への連動を目指すETFが人気です
  3. 業種別・テーマ別の株価指数を指標とするETFや、「レバレッジ型」「インバース型」といわれる特殊なETFもあります
  4. 既存の株価指数などの指標を定めない、「アクティブ運用型」といわれるETFも新たに加わりました

ETFだけで、世界中のほぼすべての資産に投資できる

東京証券取引所に上場しているETFは、2024年5月時点で326本あります。その投資対象は非常に幅広く、ETFだけで世界中のほぼすべての資産をカバーできるといっても過言ではありません。

ETFは以下のように分類できます。

※本数は2024年5月24日時点。「コモディティ(商品)」には外国投資法人債も含みます
種類 主な投資対象・指標 本数
国内株式 日経平均株価、TOPIX、業種別指数など 101
国内債券 日本国債など 2
外国株式 S&P500など各国の株価指数や、世界株全体を対象とした株価指数など 69
外国債券 海外の主な債券指数 46
REIT(不動産) 国内外のREIT指数 27
コモディティ(商品) 金、プラチナ、原油など 28
レバレッジ型 連動を目指す株価指数などに対して、日々の変動率が一定の倍率になるように運用を行う 12
インバース型 連動を目指す株価指数などに対して、日々の変動率が逆方向に一定の倍率になるように運用を行う 24
エンハンスト型 株式に対して「ロング・ショート」「カバードコール」などの特殊な運用を行う 5
バランス型 株式や債券など複数の資産に投資 1
アクティブ運用型 株価指数などの指標を定めない、もしくは指標を上回る投資成果を目的として運用 11

ETFを選ぶ際は、「どのような資産に投資しているか」を確認し、それがご自身の投資スタイルや資産運用の目的、目標に合っているかどうかを検討することが大切です。

ETFはどうやって選べばいいの?

売れ筋のETFは「TOPIX」「日経平均株価」

ETFの資産規模を示す純資産総額のランキングを見ると、上位のほとんどをTOPIX(東証株価指数)と日経平均株価(日経225)を指標とするETFが占めています。

TOPIX・日経平均株価を投資対象とするETFの例

1305 iFreeETF TOPIX(年1回決算型)
1320 iFreeETF 日経225(年1回決算型)

日経平均株価は、日々のニュースで最も多く取り上げられる株価指数であり、投資初心者がETFを始めるにはわかりやすい指標といえるでしょう。

このほか、S&P500やNYダウ、NASDAQ-100といった米国の株価指数や、新興国の株価指数を指標とするETFもあります。世界経済の成長を資産運用に取り込みたい方は、海外の株式市場などを対象としたETFにも目を向けてみるといいでしょう。

米国の株価指数への連動を目指すETFの例

2247 iFreeETF S&P500(為替ヘッジなし)
2840 iFreeETF NASDAQ100(為替ヘッジなし)

業種・テーマ特化型や、「レバレッジ型」など特殊なタイプも

同じ株式でも、TOPIXや日経平均株価以外の株価指数への連動を目指すETFや、投資先を高配当株に絞ったETFがあるほか、「銀行株」などの業種や、「半導体」「ゲーム・アニメ」といった投資テーマに特化したETFもあります。市場のトレンドを捉えた投資ができることもETFの魅力です。

国内株式の主要指数以外のETFの例

2017 iFreeETF JPXプライム150
1651 iFreeETF TOPIX高配当40指数

ETFを通じて投資できるのは、株式だけではありません。債券やREIT(不動産)、さらには「コモディティ」と呼ばれる金やプラチナ、原油といった商品も投資対象となっています。

REITに投資するETFの例

1488 iFreeETF 東証REIT指数

株価指数などの日々の値動きに対して、ETFの値動きが2倍になるように設定された「レバレッジ型」は、短期的に大きな利益を狙うのに向いていますが、下落時の損失も大きくなるリスクがあります。これに対し、「インバース型」は指標と逆方向(マイナス1~2倍)の値動きを目指すETFです。「これから株価が下がる」と考えたときに利益を狙えます。

レバレッジ型・インバース型のETFの例

2869 iFreeETF NASDAQ100レバレッジ
1366 iFreeETF 日経平均ダブルインバース・インデックス

「アクティブ運用型」のETFが登場

従来のETFとは異なり、特定の指標に連動しない「アクティブ運用型ETF」が2023年9月に登場しました。運用次第では、株式であればTOPIXやS&P500などの値動きを上回る投資成果を期待できます。

株式だけではなく、米国の国債を対象としたアクティブ運用型のETFも上場しました。アクティブ運用型の登場により、ETFの商品ラインアップが今後さらに広がることが期待されます。

アクティブ運用型のETFの例

2015 iFreeETF 米国国債7-10年(為替ヘッジなし)

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