マジメに面白く投資を考える当媒体・インベスタイムズ。
「お金や投資について、もっとたくさんの人に興味を持ってもらいたいよね!」と日々考えてはいるものの、なかなかとっつきにくい印象を持たれてしまいがちです。
どうしたらもっと親しみやすい記事が作れるの?
考えに考えを重ねた結果、一つの結論が出ました。
すごいクリエイターさんたちを集めて企画会議をしてもらったら、アイデアの考え方がわかるんじゃない?
これです。これしかない。ということで今回は、実際にすごいクリエイターさんたちに集まっていただいて、企画会議を見学させてもらうことにしました!
以下の方たちです!
言わずと知れたおもしろ記事の代表的メディア「デイリーポータルZ」の編集長。今回は企画会議のファシリテーターとして登場いただきました。これを贅沢と呼びます。
コンテンツスタジオ「CHOCOLATE」所属のプランナー/ライター。代表作は『「あの頃の自分に伝えたい」を実際にやる』『斜にかまえる、かまえないを1分ごとに切り替えるとどうなるか』など。企画のアイデアは「イラッとしたことをメモしておいて、そこから企画にすることが多い」とのことで、おもしろ企画が負の側面から生まれている事実が発覚しました。
デジタルコンテンツ制作会社「ブルーパドル」のプランナー/アートディレクター。代表作は『変なWEBメディア』や『小1起業家 〜900円借金して、コーヒー屋を家庭内起業〜』など。企画のアイデアは「カフェでiPadに書き出すか、A4用紙の束にぺんてるのサインペンで殴り書き」とのことで、ハイテクとローテクのギャップが半端じゃなかったです。
UUUM所属の動画クリエイター。代表作は『どうでもいい日常のニュース』『ペットボトルのキャップ投げ』など。企画のアイデアは「お風呂の中と散歩中に浮かぶことが多いのと、夢のクオリティが異常に高いので、そこからパクることもある」とのことで、圧倒的な企画の才を見せつけました。
以上、林さんの指揮のもと、他4名のクリエイターさんたちに、投資の啓蒙をテーマにした記事を実際に企画・執筆してもらいます!
すごい人たちによるブレスト開始
「お金」や「投資」がテーマなんですけど、こういうのは「儲かります!」って言えば言うほどウソっぽくなりますからね。記事にするにあたって、まずはネガティブも含めたことから話しましょうか。
投資ですから、「儲かる人」と「儲からない人」がいるんですよね。
無からお金が生まれるわけじゃないですもんね。
あ、無から生まれるものって、何かないですかね?
宇宙とか、そうですよね。
あとは、コバエとか?
コバエ?
コバエは絶対に無から生まれてるでしょ?
どれだけ窓を閉めても出てきますもんね。
「コバエ」と「宇宙」かあ……。
記事を書くときにどれだけ「投資」から離れられるかが大事だと思うんですよね。
既存の投資のイメージだと、面白くするには限界ありますもんね。
そもそも投資って、親近感がないんですよね。麻雀なら「ドンジャラ」とか、リスクなく楽しむ教育コンテンツがあるじゃないですか。そういうのがあればいいのになって。
「儲ける」以外の発想につなげたいですね。
海外では、野球選手とかサッカー選手を株に見立てて、ネット上で投資できる「ファンタジー」ってゲームが流行ってるんです。日本では禁止されてるんですけど、スポーツ選手に投資できるって面白いですよね。
それ現金化もできるんですよね? 楽しそう。
観察眼みたいなのが磨かれるし、そういうのいいなあ。
株を買うってなると、どの銘柄を買おうか考えたり調べたりするから、そこに時間を使うじゃないですか。あれが勿体無く感じる人もいそうですよね。
株式投資って、きっちり調べても調べなくてもあんまり変わらないって聞いたこともありますね。
え、そうなんですか?
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』に書いてあった気がする。
裏付けがそれっぽく聞こえるから「さおだけ屋〜」はすごい。
デイトレードみたく毎日株をチェックしなきゃいけなくなると、一日集中して仕事をしたいときにも、一喜一憂して大変そうだと思うんですよねえ。
俺も、株のアプリ毎日見てますねえ。
本当に凹むんですか?
凹むときは凹みますよねえ。
投資って金儲けの面もあるけど、「その会社を応援したい」みたいな側面もありませんか? そっちの面で考えたらもっと広がるかも。
あー、なるほど!
今『アベンジャーズ/エンドゲーム』がめっちゃ面白いって話題ですよね。僕、一作も見たことないから、きっと今見ても楽しめないんですよ。
それはかなり損してます。
きっと過去の21作を全部見たら、面白いんですよね。じゃあ、最後を楽しむために21作観ることは、投資って言えそうじゃないですか?
ああー、それはそうかも。
だから「48時間ぶっ続けでアベンジャーズ全部観る」とかしたら、投資かなーって。
急にpatoさんぽい企画になってきた。
入り口はアベンジャーズなのに、いつの間にか投資になってる記事とか。
どうなってるんですかそれ。
雑談とアイデア出しを繰り返す
投資が本当に勉強しても勉強しなくても同じだとしたら、占いとか木の枝を倒して方向決めるくらいな感覚で投資してもいいんですかね?
ああ、「どの占いが一番投資に強いか」とか、面白そうですね。
しいたけ占いが一番強そう。
偏見がすごい。
占い師に「投資なんて運だ」って言ってもらう記事とか?
あ、「めちゃくちゃ投資の勉強した人VS全く勉強してない人」とか。
あーどっちも面白そうですね。
あ、そうだ。赤と青のコードを切る爆弾って、あるじゃないですか。
ああ、ありますね、定番のやつ。
あれは、どうですか?
そこから丸投げでいくスタイルだ。
あれ、現実には絶対ないですよね。切られないように開かない箱にすればいいし。
ハサミで切れる脆弱性とか、テロする気あんのかって思う。
そもそも爆発までに猶予があるのがおかしいですね。
新しい時限爆弾、作りたいな。
投資から一番遠いところまで来た気がしますねこれ。
そもそも僕が学生だからかもしれないですけど、リアルな財布と結びつかない方がいいなあと思います。失敗できるところがいい。
学生の総意ぽい。
投資に全く興味ない人に振り向いてもらうなら、お金じゃないもので投資に絡められたらいいですよね。アイドルとかも「推し」って考えはいわば投資だと思うんですけど。
あー確かに。クラウドファンディングとかふるさと納税も、「推し」の発想に近いですもんね。
損得だけで考えると心が乱れる感じがするから、投資するなら損得以外の何か、例えば「応援したい!」って気持ちがあると、一個のゲームになるんじゃないですかね。
そうですね、若い人はそういう考えの方がハマるかも。
僕、人生序盤だからこそお金で失敗したくないです。
わかる。
そもそもお金を投資してなくても、時間を投資していることはよくあって、つまり人は何かしらに投資してるんですよね。
自分に投資すると、返さなくていいから単純にお得ですよね。中国語を習うとか。
中国語がペラペラだったら、ライターとしての単価、めちゃくちゃ上がりそう。
中国進出できたら急にマーケットがでかいもんなあ。50万くらい払ってもやりたい。
中国語を習って、中国向けの記事を書いてみるとかどうですか。
めちゃくちゃ具体的な自己投資だ。
あ、行きたくない上司との飲み会とか、投資じゃないですか?
嫌な上司との飲み会も、投資と考えたら意外とコスパいいですかね?
「これは投資だ!」と思いながら参加してる新入社員がいたら先輩としてめっちゃ怖い。
「あの上司はリターン少ないからやめとくか」とか思われたくないな。
あとツイッターで人気の人にばかりリプライ送る人とかもいるな……。
あれも投資です。タダでえらい人とコミュニケーションとって、仕事できるかもしれないし。リスクない投資です。
本当になんでも投資になってきた。
「えらい人にメンションを送ろう!」って記事だったら「俺でも投資できる!」ってなるかもですね。
最悪な方向に進み出した気がする。
「投資」のゲシュタルト崩壊
「投資・消費・浪費」って考えがあるじゃないですか。僕は、浪費が投資に変わるときにテンション上がるんですけど。
どういうこと?
例えば漫画ばっかり読んでいて、それ自体は浪費かもしれないんですけど、その子供が漫画家になったら全て投資じゃないですか。そういうのがいいなあって。
自分の使ったお金が浪費になるか投資になるかは、自分次第っていいですね。
一日漫画喫茶にいても「これで表現力が身についた!」って思えば投資ですもんね。
いい世界だ。
新商品は買ってみるとか、変わった店には必ず行くとかも、記事になるかもしれないから俺にとっては投資ですね。「社食でメシ食べんなよ!」ってよく言ってます。
確かに。
本当に考えようによって、全てが投資になりそう。家で10日間働かずにダラダラしていても「これが人生経験になるんで」って言えば投資って言えそう。
投資家が自宅警備員みたくなってきた。
「1日の生活を全て投資と言い張ってみる」って企画は面白そう。すごいこじつけたらきっと笑える。
あと、「早起きは三文の得」も、実際の投資で考えたら三文かどうかわからないですよね。
あれ、何時なら「早起き」なんですかね?
それ考えるの面白いですね。
5時起きで三文だったら、6時おきで二文?
うっかり午後で起きたらマイナスみたいなところはありそう。
そういう目覚まし時計があったら面白そう。月の合計金額を最後に教えてくれるとか。
「1ヶ月の早起きで何文くらい得するか」は記事にできそうですね。
70分経過、広がり切った風呂敷
そろそろまとめましょうか。ここまで話して、どれがいいとかありますか?
早起きは三文かどうかって、面白そうです。
ぼくは「浪費」と「投資」の話が面白かったなあ。
あとはコバエが忘れられないですね。
コバエが本当に無から生まれてたら、面白そうですよねえ。
でも思ったけど、コバエを記事のフックにしてクリックされるか?って考えたら、多分読まれなそう。
あ、確かに。
これ、「テーマをずらせばいけるかも」と思ってずらしてみたら、ずらし先がもっと駄目だったっていう、デイリーでよく間違えるやつだ。
僕は本職がライターじゃないから何でも書けるわけじゃないし、やっぱり前にnoteで話題になった、子供にお金を教える企画から発展させそうですね……。
「ドラクエ」がどういうものだったら、子供にお金や投資を教えられるか、とかね。
「ドラクエ」みたいなビジュアルをした投資ゲームを実際に作ればいいんじゃない?
明らかに予算がぶっ飛んでますけど、それも投資ですか?
投資です。
わっきゃいさんは、動画にするの?
いや、初めて記事コンテンツを作ってみようと思います。どうしようかな……「生活と投資」みたいなテーマにしたいとは思うんですけど。
それこそ、あらゆるものを「これは投資だから」って言い切るやつ見たいなあ。
よざさんは、どうします?
いろいろ話していて、投資される方がプレッシャーなんじゃないかなあと思ったんですよね。
確かに! 一個人が投資される立場になることって、なかなかないですもんね。「2億円調達しました!」って喜んでる人たちに率直な意見を聞きに行くとか、してみたいです。
あ、それも面白そう。
じゃあ、よざさんは誰かに投資してもらったらいいんじゃないですか? それで「中国語をちゃんとできるようになる」とか「一輪車に乗れるようになる」とか。
あ、投資される側の心理になって何かしらスキルを身に付けるのは面白いかもしれないですね!
僕はやっぱりアベンジャーズ全部見る、ですかねえ。
それはpatoさんしかできないからなあ。
でも『エンドゲーム』、明後日までじゃないですか?
じゃあ、間に合わないじゃないですか。
いっそ、過去作22本見て準備したのに間に合わないって記事もいいっすよね。
そっちの方が記事の面白さはありそうですね。
企画自体がダメだったら「寅さん全部見る」にします。
そっちの方が過酷そう。
そして、企画誕生へ
4名の皆さんの企画方向性がうっすらと見えたところで、タイムアップ。
約90分に及ぶブレストが終わりを迎えました。
あえて投資やお金とはかけ離れた話題にも振りながら、時にそれをアイデアにつなげつつ、また脱線や悪ノリしては戻ってくる。そうすることで全く別ジャンルの企画をぽんぽんと生み出していたのが印象的でした。「出てきたアイデアの否定はしない」といったブレストの基本ルールはもちろんのこと、それぞれの個性や強みを前提にアイデアの方向性を絞っていくなど、縦横無尽に企画出しをしていく様子は、正直お金払ってもいいレベル。この記事を読むことも一つの投資じゃん!と、もはやなんでも投資モードになった次第です。
そして、この場で出てきたアイデアを元に、4つの企画が誕生しました!
以下、次回予告です!!
「投資される側の気持ちを味わいたい」と思ったよざさんが友人を巻き込んで、「やりたいこと」をそれぞれプレゼンテーション。友人に納得してもらえたら投資を受けて、実際にやってみたかったことを実現してみます。投資のリターンには披露会やプレゼンを実施。投資する側、される側の気持ちを実際に味わってみる企画です。
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「友達のやりたいことに1万円投資する会」がめちゃくちゃ楽しい
小学校一年生にして自宅でコーヒーショップを経営している佐藤ねじさんのお子さんと一緒に、お金や投資について色々考えてみる企画。小学校2年生が日常生活で投資しているものは何かを考えたり、新しいお金の在り方について考えてみたりします。子供ならではの純粋かつ鋭い視点が、きっと皆さんにも気付きを与えてくれます。
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小学二年生にお金や投資について相談してみた
映画ファンでなくとも熱烈な支持を集め大きな話題となっていたアベンジャーズシリーズ。一つも見たことがないというpatoさんが、同シリーズ集大成と言われている『エンドゲーム』を楽しむための“投資”として、全ての作品を一気に観てレポート。劇中の「お金」にまつわる話にも触れながら熱量高く語り尽くす記事です。「10万文字まではいかないと思います」とのことで、すでに超大作の予感がする企画が爆誕しました。
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『アベンジャーズ/エンドゲーム』を心の底から楽しむために過去の21作品を48時間ぶっ続けで観た
何気ない日常から面白さを発見するわっきゃいさんらしく、投資に必要な「先見の明」を鍛えるあそびを日常から探しだし、記事中であげていきます。身の回りのものを使ったあそびで「なんでそんなしょーもない企画をww」とツッコミ待ったなしのアイデアラッシュをお届けします。
記事はこちら!
「先見の明」を鍛えるためのゲームを考えた
ということで、壮大な企画会議は終わりを迎えました。
今回の内容をもとに、4本の記事を連続公開していきますので、皆さまインベスタイムズのチェックを欠かさずお願いします!
撮影:安井信介
企画:酒井栄太(ヒャクマンボルト)・カツセマサヒコ
・ 当記事は投資啓蒙を目的に作成したものであり、大和投資信託では個別の投資相談は承っておりません。
・ 当記事に掲載の情報は、すべて執筆者および取材対象者の個人的見解であり、大和投資信託の見解を示すものではありません。