株や債券、株の中でも日本株、先進国株、米国株などなど、投資対象となる資産(アセット)はさまざま。いったい我々はどの資産に投資すればいいのか!? どの資産で長期にわたって資産を形成すればいいのか…。
ならば決めようじゃないか!! ここで!!
インベス・ワールド・アセット・バトル、IWAB開幕!!
最強の長期投資向き資産、出てこいや!!
本連載の第1回目、ROUND1は株と債券の対決です!!
一体、どうなってしまうのか~ッ!!
本日の対戦カードについて
みなさんこんにちは!! IWABの実況を担当する岩淵汗人です!! そしてこちらは解説担当のミスターTです!!
どうも。よろしくですじゃ。
本日の対戦カードは株と債券!! いやぁ、見たかったんですよね、この対決。
ふむ、預金以外の投資先として、真っ先に思いつきそうな候補じゃな。
ミスターT、株と債券といってもたくさん種類がありますけど、どの資産とどの資産の対決でしょうか?
そうじゃな、いろんな組み合わせを考えたんじゃが、とりあえず今回は、馴染みのある日本の資産同士の対決で組んでみたぞ。
なるほど! 日本株と日本債券の対決ですね! それでは、早速、選手の入場です!
日本株と日本債券、選手紹介!!
さあ! 実現しました! 日本株と日本債券の対決! 手元資料によりますと…日本株キャラ、顔の十字傷はバブル崩壊時に負ったものらしいです。バブル崩壊でしばらく体調を崩していたものの、ここ数年、体調は回復傾向のようです!
(日銀が出すお薬が効いておるんじゃなぁ…ボソッ)
一方、日本債券キャラ、日本株キャラとは対象的にかなりの巨体です!
(わが国の債務は膨れ上がっておるからな。債務肥満なんじゃなぁ…ボソッ)
ミスターTが何かボソッと言っていますが、とりあえず選手紹介は以上です! ところで、ミスターT! 日本株と日本債券のパフォーマンスの計測はどうしたら良いでしょうか?
ふむ、インデックスを使うんじゃ。
インデックス? 何ですか、それは?
インデックスとはな、いうなれば「市場(マーケット)のモノサシ」みたいなもんじゃ。
モノサシ?
そう、マーケットを構成する個々の銘柄の価格データから、マーケット全体の動向がわかるように情報会社等が計算したものがインデックスと呼ばれているものなんじゃ。
なるほど。ということはそのインデックスの動きを見ていれば、マーケット全体のおおよその動きを把握できるってことですね。だから、モノサシ!!
そういうことじゃ。今回はこのインデックスを使って日本株と日本債券のパフォーマンスを比較してみよう。
それぞれ、どんなインデックスを使えば良さそうですか?
ふむ、日本株はTOPIX(東証株価指数)を使おう。TOPIXは、東京証券取引所の第一部に上場されているすべての銘柄の価格データを指数化した、日本株の代表的なインデックスじゃ。
日本株のマーケット全体のおおよその動きを把握できるインデックスってことですね。では、日本債券全体の動きを把握できるインデックスはどれでしょう?
日本債券はNOMURA-BPI総合指数を使おう。この指数は、日本の債券市場に流通している銘柄の価格データを使って、市場全体の動向を的確に表すために開発された指数じゃ。
それではルールの説明に入りましょう。
ルール説明
それではルールの説明です! ミスターT、お願いします!
ふむ、ルールはシンプルじゃ。各資産へ毎月3万円、約18年にわたって積立投資、その結果、「パフォーマンスが良い=積立投資の評価額が大きい」のはどちらの資産か、2つの資産の長期にわたるバトルを見てみよう。
ありがとうございます! それでは、いよいよバトル開始です!
ちなみに、期間が約18年とやや中途半端に感じる人もおるかもしれんが、その理由は、NOMURA-BPI総合指数のデータ取得開始可能時期が2000年1月だったためじゃ。
日本株と日本債券のパフォーマンス
さあ! 結果が出ました! 長期積立投資の結果、日本株の積立投資の評価額は約1,200万円! 一方、日本債券は約800万円! 両者とも元本を上回る投資結果となりましたが、約400万円の差をつけて、勝者は日本株! おめでとうございます! ミスターT、日本株の勝因は何でしょうか!?
勝因はズバリ、2013年から始まった日銀による大規模な金融緩和じゃ! 金融緩和で世の中にあふれ出たマネーが日本株に流入して、パフォーマンスをぐいぐい上げていったんじゃ!
いやぁ、日本株すごいですね。約680万円の元本が約1,200万円になるのかぁ。こりゃあもう株に投資するしかないですね!
確かに結果的には株の資産、日本株が良かった。だが、あくまで結果じゃ。グラフの途中をよく見るんじゃ。2009年から2012年らへんにかけて、日本株は元本を大きく割り込んだ期間が続いておる。
あ! ほんとですね! 2009年2月には日本株の評価額が元本330万円を大きく下回って約220万円に…これはキツイ。さらにグラフの推移をよく見ると、日本株は上下にギザギザする値動きだ。一方、日本債券のほうは大きな値動きはないですが、安定的に推移していますね。
そう、日本株は日本債券と比べて大きく値上がりする可能性もあれば、大きく値下がりする可能性もある。一方、日本債券は大きく値上がりする可能性は少ないが、大きく値下がりする可能性も少ない。資産にはそれぞれこういった特徴があるんじゃ。
なるほど、各資産の特徴を理解しなきゃってことですね。
そういうことじゃ。各資産の特徴を理解した上で、自分にあった投資先を考える、そのためのインベス・ワールド・アセット・バトル、IWABじゃ! これからもどんどん開催していくぞい!
おお~、ミスターTの熱意がほとばしったところで、本日はおしまいです! 次回は今人気のあの資産が参戦予定です! お楽しみに!
第2回「日本株VS先進国株」はコチラ!
<使用した指数について>
・TOPIXは株式会社東京証券取引所が算出・公表などの権利を有する指数です。
・NOMURA-BPI総合指数は野村證券株式会社が算出・公表する指数です。
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IWAB インベス・ワールド・アセット・バトル!! ~長期投資向き資産、頂上決戦!!~
イラストレーター・漫画家。雑誌・書籍・Web・テレビなどジャンルや媒体を問わず幅広く活動中。投資信託と株主優待目当ての株を数年放置中なので、そろそろちゃんと勉強して資産運用したいと考えている。単行本「いとしの印刷ボーイズ」(学研プラス)発売中。
格闘技を専門とする30代半ばの実況アナウンサー。妻子持ち。格闘技の観戦はもちろん、自らも総合格闘技のジムへ通うほど格闘技への熱は高く、全力で取り組んでいる。格闘技の熱とともに最近関心が高いのが資産形成。格闘技好きが高じて、資産形成と組み合わせた企画であるIWABの話を、同じ格闘技ジムに通い顔見知りのミスターTに話すと、なんとその企画が実現。IWABは岩淵汗人の想いとミスターTの資金力で動いている。