裁定取引

2つのモノの値動きの関係に着目し、その価格差がいつもより変化したと判断したときに、割安と思う方を買い建てもう一方を売り建てる、または割高と思う方を売り建てもう一方を買い建て、価格差がいつもの水準に戻ったときに反対売買をして利益を確定させる取引手法を、裁定取引といいます。

(1)2つの価格の動きに普段安定した関連性が見られ、(2)変化した価格差は再び元の水準に戻る、ということを前提とした取引方法です。
値動きの関係に法則性が見られないもの同士ではうまく行きません。また、想定よりも長く価格差が戻らない場合や、逆に変化が著しくなる場合などに、損失が発生することがあります。

取引の一例

X社とY社の株価を比べてみると、その差は過去およそ10%程度で推移していたとします。
あるとき何かのニュースでX社の株価が下落し、Y社との差が20%に拡大しました。

裁定取引を行ないます。
X社株式を買い付けるとともに、Y社株式を売り建てます。

(a)その後もし・・・Y社下落で価格差縮小

その後もX社の株価は戻りませんが、Y社の株価が下落し、両者の差が再び10%になりました。
裁定取引を解消します。
・・・X社株式を売却するとともに、Y社株式を買い戻し、利益を確定します。

X社株式の売買では利益は出ていませんが、Y社株式の売買では安く買い戻したおかげで利益が上がりました

(b)その後もし・・・X社上昇で価格差縮小

その後株式市場が活況となり、X社の株価が反発するとともに、Y社の株価も上昇しました。しかしX社の反発ほどはY社の上昇率は大きくなく、株価の差は再び10%となりました。
裁定取引を解消します。
・・・X社株式を売却するとともに、Y社株式を買い戻し、利益を確定します。

Y社株式の売買では高く買い戻したせいで損失が出ましたが、X社株式の売買で得た利益が損失を上回りました

(c)その後もし・・・価格差拡大

Y社の株価はあまり動かなかったものの、その後もX社の株価は下落を続け、両者の差は更に拡大し30%となりました。
泣く泣く裁定取引を解消します。
・・・X社株式を売却するとともに、Y社株式を買い戻し、「損失」を確定します。

Y社株式の買い戻しではあまり損失はありませんでしたが、X社株式の売買では大きな損失が出てしまいました。

※拡大した価格差は、過去の一定の水準に戻るという前提が、裁定取引を行なう条件となります。この条件が崩れると、損失が大きくなることがあります。

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