PER (Price Earnings Ratio、株価収益率)
PER (Price Earnings Ratio、株価収益率)
株式投資を行なう時に、投資家が投資判断をする際の指標の一つで、企業が生み出す利益の面から株価が割安かどうかを見るものです。
この数値は、「企業が1年間で生み出す利益の、何倍の価格で株式が取引されているか」を表しています。
数値が大きいほど収益力に対して株価が割高、小さいほど収益力に対して割安とされます。
< 計算式>
「何倍以上なら割高」といった基準はなく、用途に応じて同業他社や業種毎の平均PER、その銘柄の過去のPER、市場全体の平均PERなどと比較をするのが一般的です。
また、PERの計算に用いられる1株当たり純利益は、前期の実績値ではなく予想純利益が使われることが一般的です。株価は将来の収益予測をもとに形成されていると考えられるからです。
ケーススタディ
2社の上場企業(同じ業種)を比較してみます。
A社、B社ともに株価が500円でした。1株当たり純利益がそれぞれ50円、25円のとき、上記式に当てはめるとPERは以下のようになります。
|
1株当たり純利益 |
PER |
割安・割高 |
---|---|---|---|
A社 |
1株当たり純利益 50円 |
PER = 10倍 |
B社より割安 |
B社 |
1株当たり純利益 20円 |
PER = 25倍 |
A社より割高 |
企業の利益がすべて投資家への配当に充てられるとすると、A社の株式を500円で買った場合、A社の1株当たり純利益が50円ですので、10年間で投資した500円を回収することができます。
一方、B社の株式を500円で買った場合、B社の1株当たり純利益は20円ですので、投資した500円を回収するのに25年かかってしまうことになります。
「PERが低い(数値が小さい)ほど投資した金額を回収するための期間が短い」ということになり、収益力の面から見て、A社の株価はB社の株価と比較すると割安であると考えることができます。
PERの留意点
- 1株当たり純利益を算出する際に使う企業の純利益には、固定資産の売却などによる特別損益が含まれることがあり、必ずしも企業本来の収益力を表していないことがあるため注意が必要です。
- 急成長が期待される新興企業などは、将来の好業績を見込んで株価が上昇するためPERが高く(数値が大きく)なる傾向があります。そうした企業のPERは、過去の利益の推移や来期以降の利益成長も考慮して見ていく必要があります。
- 逆に、株価が何らかの原因で下落しているためにPERが低いという場合もあります。将来の業績の見通しが不透明になってきた場合、業績予想の修正より先に株価が下落してPERの値が低下することがあります。
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