大口投資家の皆様

これから投資を始める人にもおすすめ!インデックス投資とは?

インデックス投資は、少額の資金で分散投資ができること、コストが低く抑えられること、値動きがわかりやすいことから、インターネットでの取引を中心に大変人気があり、これから投資を始める人にもおすすめの投資手段です。本記事では、インデックス投資の特徴やメリット・デメリット、インデックス投資をはじめる具体的な方法について解説します。

\ SNSでこの記事を共有 /
X facebook LINE はてなブックマーク
この記事の目次

インデックス投資とは

インデックスとは、株式などの市場の全体的な値動きを表現した指数のことです。国内株式であれば日経平均株価やTOPIX、米国株式であればNYダウ平均株価やS&P500、NASDAQ総合指数が有名です。

インデックス投資とは、これらインデックスの値動きと連動させ、それと同じようなリターンを得ようとする投資手法のことです。インデックスと連動させるには、インデックスの構成銘柄に分散投資をする必要があります。例えば、日経平均株価であれば対象となる225銘柄すべてに投資をすることになり、本来であれば多額の資金が必要になります。そんなインデックス投資ですが、インデックスに連動するように運用している投資信託やETFを購入すれば、少ない金額から手軽に始めることができます。

投資信託とは、投資家から集めたお金を一つにまとめて、運用の専門家が株式や債券などに分散投資する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。ETFは、Exchanged Traded Fundの略称で、取引所に上場している投資信託のことを言います。どちらも少ない金額で手軽にインデックス投資を行うことができます。

代表的なインデックス

種別 内容
日経平均株価 東証プライム市場の代表的な225銘柄をもとに計算した株価指数で、日本経済新聞社が選定しています。日経平均や日経225と呼ばれることもあります。対象となる225銘柄の株価(に株価換算係数を掛けたもの)を足し合わせて一定数(除数)で割った「株価平均型」が採用されています。対象となる主要225銘柄は、年に2回、定期的に見直しが行われています。
TOPIX(東証株価指数) TOPIXはTokyo Stock Price Indexの略で、トピックスと読みます。原則として東証プライム市場の全銘柄を対象とした株価指数で、1968年1月4日の時価総額を100として算出しています。基準時に比べて、現時点の時価総額がどのくらい増減したかをポイントで表しています。
※2022年4月の東証市場区分見直しに伴って、TOPIX構成銘柄のうち流通株式時価総額100億円未満の銘柄については段階的にウェイトが逓減される見込みです。
ダウ・ジョーンズ工業株価平均(NYダウ平均株価) 1896年5月26日に指数の算出が開始された、米国の主要3指数でもっとも古く歴史のある指数です。ダウ平均株価、ニューヨークダウと呼ばれることもあります。米国市場に上場している銘柄のうち代表的な30銘柄の株価をもとに、株価を単純に株数で割った株価平均型で、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出しています。(指数の連続性を保つため適宜調整されています。)
S&P500 ニューヨーク証券取引所やナスダックに上場している時価総額の大きい主要500銘柄の時価総額をもとに算出される株価指数です。米国株式市場全体の時価総額の約80%をカバーしているため、米国全体の動向を表す指数であると言えます。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が公表しています。(2023年9月末時点)
ナスダック総合指数 米国のナスダック市場に上場する全銘柄を対象とする株価指数です。構成銘柄数は3,000銘柄以上あり、ハイテク・IT関連の影響を強く受ける指数です。1971年2月5日の時価総額を100として算出しています。(2023年11月末時点)

インデックス投資の特徴

インデックス投資には大きく3つの特徴があります。

(1)少額から手軽に分散投資ができる

インデックス投資では指数の対象となる市場全体を投資対象としています。そのため、個別株に投資する場合に比べるとリスクを軽減することができます。インデックスに連動する投資信託やETFを購入することで少額から手軽に分散投資を行うことができます。

(2)値動きがわかりやすい

インターネットやテレビ、新聞でも、「日経平均株価」や「NYダウ平均株価」をはじめとした指数の動向は毎日ニュースなどでも取り上げられ、どのような原因で指数が上下したのかということも伝えられています。インデックス投資は、運用成果がこのような指数の値動きに連動する投資手法です。そのため、ニュースなどで指数の値動きがわかれば、わざわざ調べなくても自身の保有資産の状況が把握できるため、忙しい方や投資初心者にとっても始めやすい投資手法と言えます。

(3)コストを低く抑えられる

インデックス投資は、銘柄選びに手間やコストがかかりません。なぜなら、対象となる指数の構成銘柄を決められた数量分保有するだけで済むからです。投資する企業の分析・調査といった銘柄選定の手間がかからない分、運用にかかるコストを低く抑えることができます。 投資家が投資信託やETFといった金融商品に投資する際に負担するコストの一つに、運用管理費用(信託報酬)があります。運用管理費用は、金融商品の保有資産から一定割合で日々継続的に差し引かれるため、長期間保有するほどコストが積み上がり投資家の投資成果にも影響してきます。インデックス投資ではこうした保有期間中のコストを低く抑えることができます。

インデックス投資とアクティブ投資の違い

インデックス投資と対比されることの多い運用手法としてアクティブ投資があります。すでにお伝えしたように、インデックス投資は対象指数に連動した運用を目指しているのに対して、アクティブ投資は、投資対象となる市場の平均を上回る運用成果を目指しており、ファンドマネージャーが時間をかけて投資する銘柄の調査や分析をおこなうことから、インデックス投資に比べるとコストが高めの傾向があります。

インデックス投資とアクティブ投資の特徴をまとめるとこうなります。

インデックス投資 アクティブ投資
投資方針 指数に連動した値動きを目指す。 指数を上回る値動きを目指す。調査・分析を行い、有望な銘柄に投資する
メリット ・値動きがわかりやすい
・コストを低く抑えられる
・指数に連動するため商品を選びやすい
・市場平均以上の投資成果を得られる可能性がある
・商品ごとに戦略があり、選択肢が多い
デメリット ・市場平均以上の投資成果は期待し難い
・機械的に運用されているため、他の金融商品との違いを見出しにくい
・値動きの変化が大きい
・一般的にインデックス投資よりもコストが高め
・ファンドマネージャーの手腕によって成績が左右する

アクティブ投資では、指数を上回る投資成果を出すための戦略が設定されていて、その投資戦略が目論見書に書かれています。目論見書に書かれた戦略や過去の運用実績などを見て、投資するかどうかを決める面白さがアクティブ投資にはありますが、そこまで手間暇はかけられない、もっと手軽に投資をしたいという人もいるでしょう。 インデックス投資は、その点、値動きがわかりやすく、コストも低く抑えられるため、手軽に投資することができます。忙しくて時間がとれないという方や投資初心者にも始めやすい投資スタイルと言えるでしょう。

インデックス投資の始め方

ここまで、インデックス投資の特徴やメリット・デメリットを中心にお話してきましたが、インデックス投資を行う具体的な手段と方法も確認しておきましょう。 インデックス投資を行うには、インデックスに連動した値動きを目指す投資信託やETFといった金融商品を購入することが一般的です。 投資信託もETFも、投資家から集めたお金を運用の専門家が株式や債券などに分散投資し、その運用成果を投資家に分配するといった仕組みは同じですが、いくつか違うところもあります。 ETFは取引所に上場しているため、市場の値動きを見ながら日中にリアルタイムの価格で売買することができます。値動きを見ながらタイミングを見計らって注文を出すことや、いくらになったら購入(売却)するといった指値注文を出すこともできます。一方、投資信託は、市場が終了した後に公表される価格で売買されるため、売買注文を出す時点ではいくらで売買できるのかわかりません。 また、ETFでは、投資信託のように1万円だけ購入(売却)するといった金額を指定した取引を行うことは原則できません。ETFは株式と同様、銘柄ごとに決められている売買単位(1口や100口)で取引を行います。

投資信託とETFの主な違いをまとめるとこのようになります。

投資信託 ETF
取引所への上場 上場していない 上場している
取引価格 1日1回の更新 リアルタイムに更新
指値注文 できない できる
金額指定での購入(売却) できる できない
保有コスト 一般的にETFより高め 一般的に投資信託より低め
購入できる場所 証券会社や銀行等 証券会社

投資信託とETF、どちらがいいの?

インデックス投資を行うには、投資信託とETF、どちらも同じ指数への連動を目指している場合、期待できる投資成果や想定されるリスクにはそれほど大きな差はありません。あえて区別をするのなら、毎月定額で積立投資をしたい人や、日中忙しくて市場の値動きを見れない人に投資信託が向いているでしょう。新NISAのつみたて投資枠で積立投資をしたい人にも向いています。 一方で、市場の値動きを見ながらタイミングを見計らって取引したい人や、買いたい(売りたい)価格があらかじめ決まっている人はETFが向いています。ETFは、新NISAの成長投資枠で投資ができます。

両方ともそれぞれの良さがあるので、どちらか一方に決める必要はありません。例えば、これから新NISA口座で投資をしようと思うなら、つみたて投資枠で投資信託を積立購入しながら、市場の値動きや値ごろ感を見計らって成長投資枠でETFをスポット購入するといった方法もあります。

まとめ

インデックス投資は、投資成果を市場の全体的な値動きを表す指数に連動させる投資方法です。値動きがわかりやすく、投資にかかるコストが抑えられるため、これから投資を始める方にも向いています。インデックス投資をするなら、投資信託とETFの2つの選択肢があります。双方にそれぞれの良さがあるので、どちらか一方に決める必要はありません。例えば、新NISAでは、つみたて投資枠でインデックス投資信託を積立購入しながら、市場の値動きなどを見ながらタイミングを見計らって成長投資枠でインデックスETFをスポットで購入する方法もあります。これから投資をはじめる方や何に投資したらいいか迷っている方は、まずはインデックス投資を検討してみてはいかがでしょうか。

\ SNSでこの記事を共有 /
X facebook LINE はてなブックマーク

関連記事

ETFの種類と選び方をわかりやすく解説!
2024.02.08
新NISAで注目を集めるETFとは?メリット・デメリットを徹底解説!
2024.02.08
人気の高配当株に手軽に投資する方法を紹介!
2024.02.08
ページトップに戻る