英国のEU離脱

  • マーケットレター
  • 2019年04月
離脱期限の延期で再度の国⺠投票の可能性も

離脱期限は最⻑で10月末まで延期

EU(欧州連合)は2019年4月10日(現地)から開催されていた臨時⾸脳会議で、英国のEU離脱期限を最⻑で2019年10月31日まで延期することを決定しました。それまでに離脱協定が批准されれば、10月31日を待たず、批准された翌月の1日に離脱することになります。離脱期限の延期には幾つかの条件が課されました。2019年5月22日にまでに離脱協定が批准されなければ、5月23日から26日に予定されている欧州議会選挙に英国も参加することや、離脱まではEUのメンバーとして誠実に⾏動することなどです。
当初は2019年3月29日が離脱日でしたが、EU⾸脳会議は3月21日に、離脱協定が英国議会で承認されれば5月22日まで、承認されなければ4月12日までの離脱期限の延期を決定していました。英国議会では離脱協定が1月15日、3月12日に続き、3月29日に三度否決されるに⾄り、延期された4月12日を目前に、合意なき離脱、いわゆるハード・ブレグジットを回避すべく、今回の決定がなされました。

ハード・ブレグジットも離脱撤回もあり得る

EUは離脱協定の再交渉を明確に否定しています。英国が現実的に取り得る選択肢としては、まずは議会での離脱協定の承認ですが、英国とEUとの間で新たな通商協定を締結するまでの「安全策」の取り扱いに関して、与党内でも賛否が分かれている現状で、議会で四度目の採決を実施しても合意にこぎ着けられるかは不透明です。離脱協定の承認のめどが⽴たなければ、議会解散や再度の国⺠投票の実施の可能性も考えられます。しかし、議会を解散しても選挙後の新たな議会で離脱協定が承認されない、再度の国⺠投票の実施自体が議会で合意されない、再度の国⺠投票が実施されても再び離脱が選択されるなど、進捗が滞るさまざまなケースが考えられます。英国は離脱期限までは⼀⽅的に離脱撤回が可能なため、再度の国⺠投票が実施され残留が選択された場合には、離脱撤回へ向けた動きが進むでしょう。しかし、現時点で今後の展開は容易に⾒通せません。結果的に10月末をもってハード・ブレグジットに陥るリスクも否定できません。今回、離脱期限が半年余り延期されたことで、短期的にはハード・ブレグジットへの警戒が後退すると考えられますが、再度の国⺠投票を実施するとすれば数カ月の準備期間を要するため、議会が早々に⾏動を起こさなければ、ハード・ブレグジットへの警戒が台頭する可能性には留意すべきです。

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