ブラジル金融政策(2019 年3 月)

  • マーケットレター
  • 2019年03月
~市場予想通り政策金利を据え置き~
ポイント
  • ブラジル中央銀行は市場予想通り政策金利を据え置き
  • 2019 年も緩やかなペースでの経済成長が見込まれる
  • 本格化する年金改革法案の審議に注目

ブラジル中央銀行は市場予想通り政策金利を据え置き

ブラジル中央銀行は3 月20 日(現地、以下同様)、政策金利を市場予想通り6.5%に据え置きました。
中央銀行は、2019 年のインフレ目標を4.25%±1.5%としていますが、足元のインフレ率は目標中央値を下回って推移しており、インフレ期待も高まっていません。利上げの必要性が見られない中、中央銀行は景気回復を支援するため、政策金利を低位で据え置くことを決定したとみられます。
声明文では、今後の金融政策について、経済活動やインフレなどの状況次第とされています。なお、今回はネト新中央銀行総裁にとって初めての会合でしたが、前回から声明文に大きな変化はなく、前総裁の金融政策を踏襲する姿勢がうかがえました。

政策金利とインフレ率の推移

2019 年も緩やかなペースでの経済成長が見込まれる

インフレが加速しない背景の一つに、景気回復の鈍さがあります。2018 年の実質GDP(国内総生産)成長率は前年比+1.1%と2017 年の同+1.1%から横ばいでした。2018 年年初にはブラジルの本格的な景気回復が期待されていましたが、2018 年5 月に発生したトラック運転手のストライキなどがマイナス要因となりました。
ペースは緩やかであるものの、ブラジルは景気回復の途上にあり、市場予想では2019 年の成長率は2.0%と、若干の加速が見込まれています。
また、堅調な企業業績を背景にブラジル株式市場は上昇基調が続いており、ボベスパ指数は3 月19 日に大台の100,000 ポイントを一時突破しました。株高など安定した金融環境が景気回復を後押しするとみられます。

GDP(前年比)の推移

本格化する年金改革法案の審議に注目

景気回復の途上にあるブラジルですが、景気回復のシナリオは、ボルソナロ政権が進める年金改革などの
財政再建の進展に左右されそうです。ボルソナロ政権は、年金改革により、10 年間で約1 兆ブラジル・レアルの財政赤字削減効果を見込んでいます。
そのため、年金改革が進展すれば、財政収支の改善期待による海外からの資金流入や為替の安定が見込まれ、ブラジルの景気回復の追い風となることが期待されます。
年金改革は憲法改正を必要とするため実現のハードルが高いことに加え、ボルソナロ政権の年金改革法案の内容は、議会の反対を受けて頓挫した前テメル政権の年金改革よりも踏み込んだものになっています。そのため、年金改革法案をめぐっては、議会との交渉が難航し審議の遅延が生じる可能性や、年金改革法案の修正など妥協を迫られる可能性があり、今後も紆余曲折が予想されます。
当面のブラジル・レアルは、年金改革法案をめぐる政治動向や外部環境に左右される展開が見込まれます。外部環境としては、2018 年の新興国市場の逆風となっていた米国の金融引き締め姿勢が後退していることが、ブラジル・レアルを下支えすると考えられます。

株価指数・国債金利の推移

以上

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