インド金融政策(2019 年2 月)

  • マーケットレター
  • 2019年02月
~RBI は政策金利を引き下げ~
ポイント
  • RBI(インド準備銀行)は政策金利を引き下げ
  • 予算案は景気浮揚策を盛り込みつつ、財政健全化の方向性も維持
  • 堅調なインド金融市場およびモディ政権の継続を見込む

RBI は政策金利を引き下げ

2 月7 日(現地、以下同様)に開催された金融政策委員会において、RBI(インド準備銀行)は政策金利であるレポ金利を0.25%ポイント引き下げ、6.25%にすることを決定しました。また、MSF(貸付ファシリティ)金利を6.50%に、リバース・レポ金利を6.00%にそれぞれ0.25%ポイント引き下げました。今回はダス新RBI 総裁の下での最初の会合でした。市場予想は据え置きが優勢であったため、利下げはややサプライズとなりました。
2018 年後半以降、インドのインフレ率は低下が続いており、1 月に発表された最新のCPI(消費者物価指数)は前年比+2.19%と、RBI のインフレ目標である+4%を下回っています。また、米国の金融引き締め姿勢の後退により、新興国からの資金流出懸念を背景とした通貨安懸念も後退しました。これらの要因がRBI に政策金利の引き下げ余地を与えた模様です。

政策金利の推移

予算案は景気浮揚策を盛り込みつつ、財政健全化の方向性も維持

インド政府は2 月1 日、2019 年度(2019 年4 月~2020 年3 月)の政府暫定予算案を発表しました。下院総選挙を控え、有権者からの支持拡大を意識した政策が盛り込まれました。特に有権者数が多い農家や中低所得者層に焦点をあてた、収入補助や所得税負担の軽減などの景気浮揚策が盛り込まれました。
財政赤字のGDP(国内総生産)に対する比率は2018 年度が3.3%から3.4%へ引き上げられ、2019 年度も3.4%と、当初よりも赤字がやや拡大する計画です。ただし、2020 年度は3.0%とする目標が堅持され、将来的な財政健全化の方向性は維持されました。

堅調なインド金融市場およびモディ政権の継続を見込む

金融市場の見通し

2018 年12 月に政権に近いダス元財務次官がRBI の新総裁に着任し、RBI は政府と足並みをそろえて規制緩和や流動性の供給などに努めています。政府は2019 年2 月にも国営商業銀行へ公的資本を注入する可能性を示唆しており、RBI も国債買い入れオペにより流動性を供給すると発表しています。こうした政府と中央銀行の協調した政策運営は、インド金融市場を全般的にサポートすると考えています。

債券市場

抑制された原油価格とインフレ率が続く中で、金利低下余地があると考えています。また、足元のインフレ率が2%台であることを考えると、現在の6.25%の政策金利は依然として高く、今後も利下げ余地があるとみています。そのため、インドの債券は、高い利回りと値上がり余地の両面で魅力的であると考えています。

株式市場

今回の利下げが景気にプラスに働くとみられ、株価上昇の支援材料となることが期待されます。また、発表された予算案も景気の追い風となることから、株価は下支えされると見込んでいます。

為替市場

足元、インド・ルピーに対する逆風は弱まったとみています。抑制された原油価格や、足元の米国の利上げ観測の後退は、インド・ルピーのサポート要因になると考えます。

5 月の総選挙について

政治イベントとしては、5 月までに行われる下院総選挙に注目が集まります。モディ首相率いる与党インド人民党は議席数を減らすと見込まれるものの、依然としてモディ首相は人気のあるリーダーであることから、政権は継続すると当社ではみています。政権の維持が実現されれば、経済改革への期待から、インド金融市場への投資魅力が増すと考えられます。

国債金利・株価指数の推移
為替の推移

以上

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