オーストラリア金融政策(2020年9月)

  • マーケットレター
  • 2020年09月
企業の資金繰り支援策を強化

国債利回りや為替市場に与える影響は限定的

9月1日(現地、以下同様)、RBA(オーストラリア準備銀行)は定例の金融政策会合を開催し、市場予想通り政策金利と3年国債利回りの誘導目標を0.25%とする現状の政策を据え置くと発表しました。一方、ターム物資金調達ファシリティの申請期限を2020年9月末から2021年6月末に延長し、更に利用枠を当初の少なくとも900億豪ドルから約2,000億豪ドルに拡大させることを発表しました。同ファシリティは、主に中小企業の資金繰りを支援するために、0.25%の固定金利で3年間にわたって金融機関へ資金を供給する制度で、今年3月19日にイールドカーブ・コントロール政策の導入と同時に発表されたものです。9月1日までに520億豪ドルが利用されていました。今回の措置によって、企業の資金調達金利を低位で保つことが期待される一方、国債利回りを押し下げる効果や豪ドル安に誘導する効果はないと考えられます。

RBAは前回会合の声明文でアナウンスした通り、8月5日から国債の購入を再開しました。8月は計100億豪ドルの国債を買い入れましたが、その年限は2~4年に限定されています。あくまでも3年国債利回りを目標の0.25%に誘導するための国債購入であり、引き続き長期金利を押し下げようとする意図は感じられません。当面、オーストラリアの長期金利は米国よりも高位での推移が継続する可能性が高く、豪米長期金利差が豪ドルの下支え要因になると期待されます。ただし、RBAは今回の声明文で、景気回復を支援するために追加の金融措置を検討するとも述べており、追加緩和の可能性を完全には排除していません。今後の政策次第では、長期金利ひいては為替市場に影響が出る可能性があるため、引き続きRBAの金融政策スタンスを注視していきたいと考えています。

RBAによる国債等の購入額と3年国債利回り(2020年3月20日から2020年8月31日)
(出所)RBA、ブルームバーグ
豪米の10年国債利回りと豪ドル(対米ドル)(2020年1月初から2020年8月31日)
(出所)ブルームバーグ
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