東京23区のオフィス需給⾒通し

  • マーケットレター
  • 2020年06月
都心オフィス市場は底堅い推移を想定
ポイント
  • 2021〜2022年はオフィスビル供給量が⼤きく減少
  • 主な供給エリアはオフィス需要が強い都心3区に集中
  • 現状オフィス需給は良好、景気動向に注意が必要だが底堅い推移を想定

2021〜2022年はオフィスビル供給量が⼤きく減少

東京のオフィスビル供給について、森トラストが発表した「東京23区の⼤規模オフィスビル供給量調査‘20」によると、2019年は87万㎡と、過去20年平均(111万㎡ /年)を下回る結果となりました。2020年の供給は193万㎡と過去20年のうちで2003年の221万㎡に次ぐ⾼⽔準が⾒込まれています。
一方で、2021年〜2022年の供給量は一転⼤幅に減少します。2023年は132万㎡まで上昇しますが、2024年には再び減少します。2020年以降の5年間の平均供給量は約91万㎡/年と、過去20年平均(111万㎡/年)を下回る⽔準に落ち着く⾒通しです。
今後、新築ビルにテナントが移転したことにより発生した空室の今後のリーシング(埋め戻し)の動向には注意が必要です。ただし、上記のように2020年以降は⼤きな供給がある2020年、2023年を含めても過去平均を下回る平均供給量であり、新規供給がオフィス市況を崩す要因にはならないと当社は考えています。

東京23区の⼤規模オフィスビル供給量の推移( 竣⼯済:2000年から2019年、予測:2020年から2024年)
(出所)森トラスト

主な供給エリアはオフィス需要が強い都心3区に集中

2020年〜2024年に新規供給されるエリアは都心3区(千代田区、中央区、港区)に集中していますが、内訳をみると、都心3区のうち港区の⽐率が⾼まっています。2023年に竣⼯予定の⼤規模プロジェクト「⻁ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発」などが、港区⽐率の上昇要因となっています。

現状オフィス需給は良好、景気動向に注意が必要だが底堅い推移を想定

現時点では都心のオフィス需給は良好です。2020年竣⼯のビルは9割以上が内定し、2021年竣⼯のビルも既に過半が消化されるなどテナント需要の強さが示唆されます。これまで東京都心では、企業の業績拡⼤、⼥性の活躍推進、定年延⻑による労働⼈⼝の増加や、多様な働き方への移⾏など、生産性向上のための働き方改革などを背景としてオフィス需要が⾼まってきました。
コロナ禍により状況は変化しています。新型コロナウイルスの対策として導入されたテレワークの普及が進み、IT(情報技術)系の小規模な企業を中心にオフィスの解約が出ています。ただし、解約の規模は限定的で、テレワークへの移⾏を理由に短期的にオフィス市況が⼤きく悪化していくとは考えていません。一方で中期的なテーマとして、企業がオフィスに求める役割が変化する可能性があり、今後の動向に注意しています。
先⾏きのオフィス市況を考えるうえで、重要となるのは景気動向、企業業績、オフィスワーカーを中心とした雇用情勢です。緊急事態宣言が解除され、徐々に経済活動の正常化が進んでいますが、感染第2波やコロナ禍の影響を受けた業種の回復速度など懸念材料も多くあります。今後の景気動向に注意が必要ですが、当社では、2021〜2022年のオフィス供給量の減少もあり、今後空室率は上昇に向かうものの、オフィス市況は底堅く推移すると考えています。

23区別の⼤規模オフィス供給量内訳のグラフ 左が2015年から2019年、右が2020年から2024年
(出所)森トラスト
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