J-REIT市場の投資環境

  • マーケットレター
  • 2020年06月
5月のオフィス市況と投資部門別売買動向の状況

5月の都心オフィス市況

2020年5月時点の東京都心5区のオフィス・ビル平均空室率(三⻤商事調べ)は、1.64%と2020年4月に比べて0.08ポイント上昇しました。新型コロナウイルスの影響は顕在化していないものの、オフィス縮小などに伴う解約があったことから、空室率はわずかに上昇しました。それでも、空室率の⽔準はおおむね過去最低近辺での推移が続いています。地区別平均空室率をみると、IT関連企業が比較的多い渋谷区の上昇幅がやや大きく、現状では大きな解約の動きはないもののテレワーク等の影響など今後も注視したいと考えます。
平均賃料は、22,836円/坪と前月比で0.07%上昇し、前年同月比の上昇率は6.73%でした。2014年1月から77カ月連続の上昇となり、この期間の上昇率は40.90%となりました。
今後について、オフィスの大量供給と新型コロナウイルスの影響の⼆つを確認します。
2020年のオフィス大量供給により需給の悪化を懸念する⾒⽅がありましたが、大型ビルの入居企業はほぼ決まっている状態でオフィス市況が崩れる要因にはならないと考えています。
新型コロナウイルス問題が経済に与える悪影響の規模は不透明なところが多いのが現状です。足元でのテレワークの普及が短期的に空室率を大きく押し上げるとは考えていません。一⽅で、現状では在宅勤務が推奨されるなかで、テナントの動きが停滞しており、空室期間の⻑期化などが懸念されます。中期的には業績の悪化を受けて、企業がどの程度雇⽤者数やオフィス⾯積を減らしていくかを注視しています。⻑い間上昇が続いていた賃料は景気不透明感や企業業績の悪化などから下落に転じる可能性が⾼いとみていますが、空室率は多少の上昇はあっても低い⽔準が当⾯は続くと想定しています。

都心5区のオフィス賃料・空室率の推移(月次)(2007年9月から2020年5月)
(出所)三⻤商事

5月は外国人の売り越しを国内投資家が吸収し、相場は上昇

2020年5月のJ-REITの投資部門別売買動向は、投資信託が379億円、ETFへの資⾦流入も含まれる証券会社の自己売買部門が140億円、銀⾏が81億円、個人投資家が36億円、生保・損保が13億円の買い越しとなりました。一⽅、外国人投資家が651億円の売り越しとなりました。
外国人投資家は、大幅な売り越しとなりましたが、2020年3月に買い越したあと、J-REIT市場の上昇を背景に利益確定の動きがあったと考えられます。一⽅、国内投資家が大幅に買い越しており、割安感から買い需要が継続していることがうかがえます。国内投資家によるJ-REIT市場の買い支えが、5月の相場上昇をけん引したといえます。なお、銀⾏部門は81億円の買い越しでしたが、日銀が95億円の買入を⾏っており、⺠間銀⾏については売り越しとなっています。

J-REITの主要投資部門別売買動向( 2019年6月から2020年5月)
(出所)東京証券取引所
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