インドの緊急⾦融政策会合

  • マーケットレター
  • 2020年05月
利下げに加えて、⽀払い猶予や規制緩和等の政策を発表

⾦融緩和により、限られる財政余地を補う

2020年5月22日(現地、以下同様)、インド準備銀⾏(中央銀⾏、RBI)は新型コロナウイルス問題の経済への影響を和らげるために、6月3-5日の定例⾦融政策会合を待たずに、緊急利下げに踏み切りました。新型コロナウイルスの感染拡⼤を受け、3月25日に全⼟の封鎖策が実⾏されたものの、感染状況の収束や経済活動の完全再開の目処は⽴たない状況にあります。経済活動が⼀段と収縮するリスクが高まる中、⾦融システムが不安定化する可能性を未然に防ぐために、予防的緩和を⾏ったと考えられます。

具体的には、政策⾦利のレポレートを4.40%から4.00%へ、0.40%ポイント引き下げたほか、⾦利コリドーの上限となる限界常設ファシリティ(MSF)・レートと、下限のリバース・レポレートも、それぞれ0.40%ポイント引き下げました。また、マーケット機能の向上、輸出入への支援、⾦融ストレスの緩和、クレジットリスクの抑制、などを目的とした13項目の流動性強化策や規制緩和策を発表しました。商業銀⾏等⾦融機関からの融資に対して、元利支払いの猶予期限をさらに3カ月延⻑する措置は、特に⾦融ストレスの緩和に寄与すると⾒込まれます。

モディ首相は、5月12日に20兆ルピー規模の景気対策パッケージを発表しましたが、その後の詳細発表では、約4割が発表済みの内容で、新たな財政支出が対GDP比で1%程度にとどまると試算されること、需要刺激策が乏しいことなどが失望感につながりました。ただし、過度な財政支出と⼀線を画す姿勢は、中⻑期的な発展にポジティブで、資⾦流出圧⼒の抑制にも寄与します。⾦融政策に関しては、中銀が良好な物価⾒通しを示したことで、今後も伝統的および非伝統的⾦融政策による追加緩和が⾏われると⾒込まれます。限られる財政余地を補うことで、経済深刻化の⻑期化回避に寄与すると期待できます。

インドの主要政策⾦利のグラフ(2016年1月初から2020年5月22日)
(出所)インド準備銀⾏、ブルームバーグ
インドの主要物価指数のグラフ (2012年1月から2020年3月)
(出所)インド中央統計局、CEIC
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