⽶国リートの投資環境について

  • マーケットレター
  • 2020年04月
ポイント
  • 健全なファンダメンタルズおよび安定的なキャッシュフローがパフォーマンスを下⽀え
  • 低⾦利環境の継続が追い⾵
  • 魅⼒的なバリュエーション

※当資料は、コーヘン&スティアーズ・キャピタル・マネジメント・インク(以下、コーヘン&スティアーズ社)のコメントを基に大和アセットマネジメントが作成したものです。

⽶国リートの⾜元のパフォーマンス

⽶国リート指数は、2⽉21⽇に史上最⾼値を付けた後、欧⽶における新型コロナウイルスの感染拡⼤を背景に、株式市場全体に追随する形で下落しました。その背景には、信⽤リスクを回避したい投資家のリスクオフ対象が、借⼊⾦を積極的に活⽤するビジネスモデル上、相対的に負債⽐率が⾼いリートにも向けられたことや、リートが複数のETFに組み込まれているといったテクニカル的な要因が考えられます。

年初来の⽶国リート・⽶国株式のパフォーマンス(トータル・リターン、⽶ドルベース)のグラフ2019年12⽉31⽇から2020年4⽉6⽇
(出所)ブルームバーグ、コーヘン&スティアーズ

⾜元では不安定な相場環境が続きますが、⽶国リート市場に対する⾒通しに変更はなく、三つの観点から⽶国リートに対しては総じて前向きな⾒⽅をしています。⼀つ⽬は、底堅い需給バランスや賃貸借契約に基づく事業モデルを背景に、⽶国リートのファンダメンタルズは健全でキャッシュフローが安定しているということです。⼆つ⽬は、低⾦利環境の継続がリートにとって追い⾵になるということ。最後に三つ⽬は、⽶国リートのバリュエーションが再び魅⼒的な⽔準になっているということです。次ページ以降、それぞれについて関連データとともにご説明します。

⽶国リートの健全なファンダメンタルズ

まず、⼀つ⽬の健全なファンダメンタルズです。⽶国リート各社は⾦融危機の後、バランスシートの健全化に努めてまいりました。その結果、2008年における⽶国リートの平均負債⽐率が63%もあったのに対して、現状では30%台前半と歴史的に低い⽔準となっています。

⽶国リートの平均負債⽐率の推移のグラフ  2010年から2020年
(出所)グリーンストリート・アドバイザーズ、コーヘン&スティアーズ

低⾦利環境の継続が追い⾵

⼆つ⽬の、低⾦利環境の継続がリートにとって追い⾵になるという点に関してですが、新型コロナウイルスの感染拡⼤による経済への悪影響を勘案し、この度FRB(⽶連邦準備理事会)がゼロ⾦利政策を敷くこととなりました。今後しばらく低⾦利環境の継続が予想されるなか、⽶国リートのような相対的に⾼い利回りを提供する資産クラスへの需要がパフォーマンスにとってプラス要因となると考えています。

⽶国リートと⽶国10年国債利回り推移のグラフ 2018年12⽉31⽇から2020年4⽉6⽇
(出所)ブルームバーグ、コーヘン&スティアーズ

バリュエーションが魅⼒的な⽔準

三つ⽬の、⽶国リートのバリュエーションが魅⼒的な⽔準になっているということに関しては、3⽉23⽇時点において⽶国リートの価格はNAVに対して-34.0%と⼤幅なディスカウントとなっており、⾦融危機直後の2009年2⽉末と同程度の⽔準まで低下しています。しかし当時に⽐べ、⽶国リートがかつてない強固な財務体質となっていることに加え、中央銀⾏・政府による迅速で⼤規模な⽀援策の実施を考慮すると、今後、新型コロナウイルスが落ち着きを⾒せれば、バリュエーションが是正される可能性が⾼く、⽶国リートの下値サポート材料になると考えられます。

⽶国リートのNAV(純資産価値)に対するプレミアム/ディスカウントの推移のグラフ 1994年12⽉末から2020年3⽉23⽇(NAREIT指数の直近安値⽇)
(出所)UBS、コーヘン&スティアーズ

年初来の⽶国リートのセクター別パフォーマンス

年初来の⽶国リートのセクター別パフォーマンスはデータセンターとインフラストラクチャー以外マイナスとなりました。今後のセクターの⾒通しについては、グローバルな移動規制や旅⾏減少の影響を⼤きく受けるホテル/リゾート・セクターに加え、商業施設セクター(ショッピングモール、ショッピングセンター、その他商業施設)に対しても慎重な⾒⽅を継続します。また、⾼齢者の死亡率の上昇などを考慮し、⾼齢者住宅を運営するヘルスケア・リートをネガティブに⾒ています。⼀⽅で、⼈⼝動態に基づく需要に⽀えられている住宅(⼾建住宅、集合住宅など)や貸倉庫セクターは相対的に持ちこたえられるとみており、また、社会の構造的な変化による⻑期にわたる強い需要が期待できるデータセンターや通信塔リート(インフラストラクチャー)に対してはポジティブな⾒⽅を維持します。

年初来の⽶国リートのセクター別パフォーマンス 2019年12⽉31⽇から2020年4⽉6⽇
(出所)ブルームバーグ

短期的に市場全体が⼤きく変動するリスクが残るものの、中⻑期的には底堅いと思われる⽶国経済成⻑の⾒通しとリートのファンダメンタルズにあらためて焦点を当てていただきたいと考えております。

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