インドの緊急⾦融政策会合

  • マーケットレター
  • 2020年03月
利下げに加えて、各種流動性供給策を強化

⼤幅利下げに加え、3.74兆インド・ルピーの⼤規模流動性供給を実施

2020年3⽉27⽇(現地、以下同様)、インド準備銀⾏(中央銀⾏、RBI)は新型コロナウイルス問題の経済への影響を和らげるために、4⽉3⽇の定例⾦融政策会合に待たずに、緊急⾦融政策会合を経て包括的な⾦融緩和策を発表しました。新型コロナウイルスの世界的な感染拡⼤後、⽶国等主要先進国の利下げに追随しない姿勢でしたが、3⽉25⽇にインド全⼟の封鎖策が実⾏され、景気の下振れが現実味を増したことで、緊急措置に踏み切った格好となりました。

具体的には、政策⾦利のレポレートを5.15%から4.40%へ、0.75%ポイント引き下げ、政策⾦利は導⼊以来の最低⽔準となりました。また、⾦利コリドーの上限となる限界常設ファシリティ(MSF)・レートと、下限のリバース・レポレートを、それぞれ0.75%ポイント、0.90%ポイント引き下げたことで、⾦利コリドーを広げることによる流動性⽀援も実施しました。さらに、現⾦準備率(CRR)を約7年ぶりに4.00%から3.00%へ引き下げたことや、TLTRO(条件付き⻑期資⾦供給オペ)の実施などにも踏み切り、合計3.74兆インド・ルピー(名⽬GDPの約1.9%)の⼤規模な流動性を供給する内容が盛り込まれました。

インド財務省は、3⽉26⽇に、1.7兆インド・ルピー(約2.5兆円)規模で、貧困層への⾷糧、現⾦等の給付を柱とする財政政策を発表し、収⼊が先細りになる低所得者層への⽀援に動き出しました。今回の包括的な⾦融緩和策は、産業界が幅広く恩恵を受けるとみられ、市場に安⼼感をもたらしそうです。ダスRBI総裁は、記者会⾒で「伝統的および⾮伝統的⾦融政策を含め、あらゆる⼿段を検討している。」と発⾔したこともあり、経済の下振れを和らげるために今後も⾦融、財政を総動員した経済対策が期待されます。

インドの主要政策⾦利のグラフ 2014年1⽉初から2020年3⽉27⽇
(出所)インド準備銀⾏、ブルームバーグ
インドの現⾦準備率のグラフ 2006年1⽉初から2020年3⽉27⽇
(出所)インド準備銀⾏、ブルームバーグ
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