トルコの緊急利下げについて

  • マーケットレター
  • 2020年03月
定例会合を待たずに1.00%ポイントの大幅利下げ

新型コロナウイルス問題から経済を支えるための包括的な措置

2020年3月17日(現地、以下同様)、トルコ中央銀行は政策金利(1週間物レポ金利)を10.75%から9.75%に引き下げることを発表しました。トルコ中央銀行は今月19日に定例の金融政策会合を開催する予定でしたが、新型コロナウイルス問題への対策のために前倒しで会合を実施し、市場予想を上回る1.00%ポイントの利下げが決定されました。発表直後にトルコ・リラは対米ドルでわずかに下落する場面もありましたが、その後は堅調に推移しました。

声明文では「最近のトルコ・リラ安の傍らで、原油や金属など商品価格の急落がインフレ見通しに好ましい影響を与えている。さらに、世界的な貿易の減少や旅行制限などの措置によって需要面でのディスインフレ圧力が高まっている。したがって、年末のインフレ予想(8.2%)には下振れリスクが増している。」と通貨安によるインフレ圧力よりも新型コロナウイルス問題に起因するディスインフレ圧力の方が大きいことが示されています。また、新型コロナウイルスのパンデミックがトルコ経済に与える悪影響を抑えるために、金融市場の健全な機能や企業のキャッシュフローの確保などが重要になるとし、利下げだけではなくレポ取引を通じた流動性の供給や外貨建て預金準備率の引き下げなど包括的な措置を同時に発表しています。

新型コロナウイルス問題によって新興国市場は強烈な売り圧力にさらされていますが、前述の通り原油価格下落などの恩恵もあってトルコの債券・為替市場は比較的軽傷です。今後、トルコ・リラが米ドルやユーロに対して底堅く推移すれば、インフレ率は数カ月以内にピークアウトする蓋然性が高まるため、追加利下げの余地が出てくると考えています。

政策金利とインフレ率のグラフ 1週間物レポ金利 2012年1月初から2020年3月17日  CPI 2012年1月から2020年2月
(出所)ブルームバーグ
トルコリラの対円と対米のドルレートのグラフ 2012年1月初から2020年3月17日
(出所)ブルームバーグ
当資料のお取扱いにおけるご注意
  • 当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和投資信託により作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。
  • 当資料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。
  • 当資料の中で記載されている内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更されることがあります。また、記載する指数・統計資料等の知的所有権、その他の一切の権利はその発行者および許諾者に帰属します。
  • 当資料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。
  • 当資料の中で個別企業名が記載されている場合、それらはあくまでも参考のために掲載したものであり、各企業の推奨を目的とするものではありません。また、ファンドに今後組み入れることを、示唆・保証するものではありません。