新型コロナウイルスの⾦融市場への影響について

  • マーケットレター
  • 2020年02月
注⽬点は中国の感染者数から中国以外の感染者数に
ポイント
  • 21⽇、24⽇のグローバル⾦融市場はリスク回避的な動きが鮮明に
  • 中国国外における新型コロナウイルス感染者の拡⼤を市場は懸念
  • 影響が⻑引けば世界経済への影響も⼤きくなり不透明感は増⼤
  • しかし、新規感染者数のピークアウトが相場底⼊れのサインであることは変わらず

中国国外の感染者数拡⼤により市場はリスク回避的に

新型コロナウイルスへの懸念が再び⾼まったことによりグローバル⾦融市場でリスク回避的な動きが強まっています。株式市場では21⽇(⾦)および24⽇(⽉)の2⽇間でS&P500(⽶国)が▲4.4%、STOXX Europe 600(欧州)が▲4.3%、KOSPI(韓国)が▲5.3%と⼤きく下落しました。連休明けの⽇本株も25⽇はTOPIXが▲3.3%と⼤きく下落しました。リスク回避的な動きは株価だけにとどまらず⽶国の10年国債利回りが⼀時1.35%台まで低下したほか、安全資産とされる⾦の価格上昇も⽬⽴ちます。

きっかけとなったのは中国以外における新型コロナウイルスの感染者数の増加ペースが拡⼤したことです。WHO(世界保健機関)の発表によれば先週後半以降、韓国やイタリア、イランにおいて感染者数の増加ペースの拡⼤が⾒られたほか、⽇本も感染者の増加が続いています。また、イスラエルやレバノン、クウェートでも感染者が確認されており、感染拡⼤への懸念が⾼まっています。

⼀⽅、中国における新たな感染者数は鈍化傾向にあり、この数⽇間の新規感染者数は1⽇当たり千⼈を下回る状態が続いています。

新規感染者数のピークアウトが底⼊れのサインであることは変わらず

感染地域に広がりが⾒られることは明確なリスク要因であり、感染が拡⼤している国において今後、⽣産活動や消費活動への影響が⼤きくなるリスクはあります。新型コロナウイルス問題が⻑引けば当該国だけでなく世界経済への影響も徐々に⼤きくなることが⾒込まれます。また、今のところ可能性は低いと考えますが、仮に⽇本の⽣産活動にも影響が出る事態となれば、⼀部の主要ハイテク部材の⽣産活動に⽀障が出て、関連サプライチェーンの⽣産活動に⼤きな影響が出る可能性も懸念されます。

このため、⽬先は特に中国国外における感染者数の拡⼤ペースがピークアウトするタイミングを⾒極める必要があると考えます。今回の新型コロナウイルスの動向について、⾦融市場では2003年のSARSを参考とする動きが活発です。例えば、SARSの新規感染者数とTOPIX(東証株価指数)の動き(P3ご参照)をみると、SARSの新規感染者数がピークアウトしたタイミングで株価も底を打っており、今回も同様の動きとなる可能性が⾼いと考えます。これまでは中国の感染者数の動向がポイントであり、中国の新規感染者数の鈍化により市場センチメントが改善する場⾯も⾒られました。

先週後半より市場の懸念は中国国外の感染者数の動向に移りました。しかし、新規感染者数のピークアウトが市場底⼊れのサインであることは変わりないと考えます。新型コロナウイルスに係る⾜元の不透明感は強いものの、株価等の反転のタイミングを待つ動きも市場では強いと考えており、中国国外の感染者数の動向を中⼼に注視を継続することが⼤切と考えます。

主要株価指数の推移(2019年11⽉1⽇〜2020年2⽉24⽇/25⽇),⽇⽶国債利回りの推移(2019年11⽉1⽇〜2020年2⽉21⽇/24⽇)
⽶ドル円と⽶ドル指数の推移(2019年11⽉1⽇〜2020年2⽉24⽇),COMEX⾦先物の推移(2019年11⽉1⽇〜2020年2⽉24⽇)
SARS感染者数とTOPIX(2003年1⽉6⽇〜7⽉31⽇)
新型コロナウイルス感染者数の動向(中国)(2020年1⽉21⽇〜2⽉24⽇),新型コロナウイルス感染者数の動向(中国外)(2020年1⽉21⽇〜2⽉24⽇)
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