トルコ⾦融政策(2020年2⽉)

  • マーケットレター
  • 2020年02月
0.50%ポイントの利下げを実施

6会合連続の利下げ

トルコ中央銀⾏は2⽉19⽇(現地)、政策⾦利(1週間物レポ⾦利)を11.25%から10.75%に、0.50%ポイント引き下げることを決定しました。市場予想と同じ利下げ幅であったことから、市場への影響は限定的となっています。

前回の会合に続きトルコ中央銀⾏が利下げを実施した背景には、今後インフレ率が鈍化するとみられていることやエルドアン⼤統領の利下げ圧⼒などが考えられます。先⽇発表された1⽉のインフレ率は前年⽐12.15%となりましたが、トルコ中央銀⾏は2020年末と2021年末のインフレ予想をそれぞれ8.2%、5.4%としていることから、今後追加利下げを⾏う余地があると考えられます。

⾜元のトルコ・リラは、シリア北⻄部においてトルコ軍とシリアのアサド政権軍との軍事衝突が激化していることを背景に軟調に推移しています。アサド政権軍に関しては全⼟の掌握を急いでいるのに対し、トルコ軍に関しては難⺠流⼊の抑⽌などを名⽬にシリア北部で「緩衝地帯」を広げる狙いがあり、軍事衝突が発⽣しています。また、トルコがロシアから購⼊したミサイル防衛システムをめぐり、⽶国議会は対トルコ制裁法案を可決しており、⽶国がいつでも制裁を発動できることもトルコ・リラの上値を重くしています。

外部環境⾯では、新型コロナウイルスの感染拡⼤に留意する必要があるものの、世界の多くの中央銀⾏が緩和的な政策を維持していることを背景に、相対的に⾦利の⾼い新興国市場への資⾦流⼊が期待されることは、トルコ・リラを下⽀えすると考えています。

政策⾦利の推移のグラフ 2016年1⽉1⽇から2020年2⽉19⽇
(出所)ブルームバーグ
 インフレ率の推移のグラフ 2015年1⽉から2020年1⽉
(出所)ブルームバーグ
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