新型コロナウイルスの⾦融市場への影響について

  • マーケットレター
  • 2020年01月
⽬先に不透明感は強く、感染者数の動向を注視したい
ポイント
  • 新型コロナウイルスへの懸念により⾦融市場はリスク回避的な動きに
  • 中国の旧正⽉休暇明けの感染者数の動向が⽬先のリスク要因
  • 経済への影響は終息までの時間次第
  • SARSのケースでは感染者数の増加ペースの落ち着きがボトムアウトのサインに

新型コロナウイルスへの懸念によりリスク回避的な動き

中国で感染が拡⼤している新型コロナウイルスへの懸念が先週以降、⾦融市場に影響を与えています。27⽇(⽉)にはTOPIX(東証株価指数)が前⽇⽐▲1.6%となったほか、S&P500指数も同▲1.6%と下落しました。国債利回りをみても⽶国の10年国債利回りが1.60%台まで低下したほか、⽇本国債の利回りも低下が⽬⽴ちます。為替は⽶ドル・円の動きは⽐較的⼩幅であるものの⽶ドル指数は上昇傾向にあり、⾦融市場全般でリスク回避的な動きとなっています。

感染者数の増加ペースの落ち着きがボトムアウトのサインに

新型コロナウイルスは現在も感染者数の増加が続いており、不透明感が⾼いことは否めません。中国政府は震源地とされる武漢市において⼈の移動を制限するなどウイルスの拡散防⽌に積極的な対策を講じています。⼀⽅、現在は中国の旧正⽉期間中であり⼈の移動が多い時期に当たります。新型コロナウイルスの潜伏期間は最⼤14⽇程度とされており、旧正⽉休暇明けに感染者数の増加が起こらないかは⽬先のリスク要因です。

2002年〜2003年に発⽣したSARS(重症急性呼吸器症候群)の例をみても、WHO(世界保健機関)が2003年3⽉12⽇に世界に対して注意喚起をした後、感染者数の急増が起こり、同年7⽉5⽇に制圧宣⾔を出すまで4カ⽉を要しました。SARSは2002年11⽉に中国広東省で最初の症例が発⽣したとされており、これを起点とすれば終息まで8カ⽉程度掛かったことになります。このため、同問題に対して、市場がネガティブに反応する余地はまだ残っていると考えます。

経済への影響の観点からは⼈的被害に加え、中国における⽣産活動への影響、⽇本にとっては訪⽇外客数の減少などが懸念されます。影響がどの程度拡⼤するかは終息までの期間次第であり、感染者数の拡⼤がいつ頃までに落ち着くか、終息の⾒通しがつくかがポイントになります。

2003年当時の株式市場を振り返ると東アジア主要国の株式市場は同年4⽉末から5⽉に底打ちを⽰しています。当時の株式市場はイラク戦争への懸念もありSARSのみが市場の懸念であったとは⾔えません。しかし、SARSの感染者数の増加ペースは同年5⽉半ば以降に明確な減少を⽰しており、これが市場に安⼼感を与えたと考えられます。今回も同様の動きを想定しており、中国をはじめとする各国の対策により感染者数の増加ペースがピークアウトするタイミングを待ちたいと考えます。

主要株価指数の推移のグラフ 2019年11⽉1⽇から2020年1⽉24⽇/27⽇
⽇⽶国債利回りの推移のグラフ 2019年11⽉1⽇から2020年1⽉27⽇
⽶ドル円と⽶ドル指数の推移のグラフ 2019年11⽉1⽇から2020年1⽉27⽇
SARS感染者数の推移のグラフ 2003年3⽉17⽇から2003年7⽉11⽇
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