年明け以降のマーケット動向と今後の見通し

  • マーケットレター
  • 2020年01月
イラン以外の中東諸国に影響が波及するかがポイント
ポイント
  • 年末年始の主な出来事は強弱まちまち
  • 最も影響が大きいのは米国とイランの関係悪化による中東の地政学リスクの⾼まり
  • 問題がイランにとどまる限り世界の原油供給に与える影響は限定的
  • 他の中東諸国に影響が拡大しないかは注意が必要

中東の地政学リスクの高まりで市場は乱高下

年明け以降のマーケットはTOPIX(東証株価指数)が8日までの3営業日連続で前日比1%超の変動となるなど、値動きが大きくなっています。

国内の年末年始休暇中の主な出来事はポジティブ⾯として、①トランプ大統領が1月15日に米中通商協議の第1段合意の署名を⾏う⾒通しとツイートしたこと、②12月の中国国家統計局・製造業PMIが50台を維持したこと、③中国⼈⺠銀⾏が預⾦準備率を0.5%引き下げると発表したことがあげられます。

一方、④米国のISM製造業景況感指数が5カ月連続の50割れとなり市場予想も下回ったこと、⑤米国がイランのソレイマニ司令官を殺害したことはネガティブ材料となりました。

特に米国によるイラン司令官の殺害は中東地域の地政学リスクを⾼めたと市場は評価した模様であり、原油価格は上昇し、為替も正月休暇前は109円/米ドル台であったものが一時107円台まで円⾼が進⾏しました。8日はイランが報復としてイラクにある米軍施設を攻撃したと報じられ、懸念は⾼まっています。これにより、年明けのTOPIXは前日比で6日︓▲1.39%、7日︓+1.62%、8日︓▲1.37%と乱⾼下し、3日間で▲1.16%の下落となりました。

不透明感はあるものの現時点では⽇本に与える影響は限定的

原油価格が国内経済、市場に影響を与える波及経路は、①日本の原油調達に影響が出る(国内生産活動に影響)、②国内企業の生産コストなどが上昇する、③リスクオフ姿勢が強まりグローバル⾦融市場全体に悪影響を及ぼすなどが考えられます。

しかし、イランの原油生産量はグローバル生産量に対して数%程度であり、問題がイランにとどまる限り、世界の原油生産に与える影響は限定的とみられます。日本の原油調達においては、経済産業省の統計によると2019年5月以降、日本はイランから原油を輸入しておらず直接的な影響はないと考えられます。

このため今後のポイントは米国とイランが大規模な戦闘に至るまで状況が悪化するか、それにより他の中東諸国の原油生産や輸送に影響が出るかであると考えます。

本日はイラン外相の「われわれは事態のエスカレートや戦争は求めていない」との発言も伝えられており、両国が戦争状態に突入する可能性は低いと考えます。したがって、経済、市場への影響も一時的なものにとどまると想定していますが、⾜元の動向は極めて流動的であり、注意は必要であると考えます。

TOPIXの推移のグラフ 2019年10月1日から2020年1月8日
WTI原油先物の推移のグラフ 2019年10月1日から2020年1月7日
為替レートの推移のグラフ 2019年10月1日から2020年1月7日
東証REIT指数の推移のグラフ 2019年10月1日〜2020年1月8日
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