オーストラリア⾦融政策(2019年11月)

  • マーケットレター
  • 2019年11月
市場予想通りの据え置き

これまでの利下げの効果を⾒極める時間帯へ

2019年11月5日(現地)、RBA(オーストラリア準備銀⾏)は市場予想通り政策⾦利を0.75%で据え置くことを発表しました。RBAは今年、6月、7月、10月に計0.75%ポイントの利下げを実施していました。

先月末に発表された7-9月期の消費者物価指数は前年同期⽐+1.7%(基調は同+1.6%)と、RBAのインフレ目標である2〜3%を下回っています。さらに声明文では、インフレ率が目標に向けて上昇するとの⾒方は変わらないが、そのペースは従来の想定よりも遅くなるとの⾒通しが示されています。今後の政策方針についても、前回の「必要であればさらに⾦融緩和を⾏う準備がある」との表現を残し、緩和姿勢を維持しています。⼀方で、6月からの利下げが雇用や賃⾦の拡⼤ならびにインフレ率の目標回帰に向けた動きを支援しているとし、これまでの利下げの効果を⾒極めようとしている姿勢もうかがえます。

RBAは利下げ余地が限られる中、FRB(⽶国連邦準備制度理事会)が予防的利下げの打ち⽌めを示唆していることなども背景に、目先は追加利下げに対して慎重な姿勢を取ることができると考えています。もっとも、市場⾦利が上昇すれば、国内経済の回復シナリオに⽔を差しかねず、RBAは引き続き緩和姿勢を維持することで⾦利を低位で推移させることを目指すと思われます。そのため、当面、オーストラリアの⾦利は現状程度の低い⽔準での推移が継続すると想定しています。

オーストラリアの消費者物価指数のグラフ 2005年1-3月期から2019年7-9月期
オーストラリアの⾦利と為替のグラフ 2016年1月1日から2019年11月5日
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