足元のトルコ市場環境

  • マーケットレター
  • 2019年10月
米軍のシリア撤退をきっかけにトルコがシリア侵攻、米国は経済制裁を発表

シリア情勢をめぐる地政学リスクに今後も警戒

トルコでは足元で地政学リスクが高まっています。事の発端は10月6日(現地、以下同様)のホワイトハウスの声明で、トルコがシリア北部でクルド⼈武装勢⼒に対する軍事⾏動を近く⾏うこと、米軍はトルコの軍事⾏動に関与しないこと、シリア北部から米軍を撤退することなどを発表したことに始まります。

米国はこれまでIS(イスラム国)と戦うクルド⼈武装勢⼒を支援してきたため、この決定は⼤きな政策転換となりました。7日にはシリア北部から米軍が撤退を開始したことから、トルコが軍事⾏動に動く可能性が高まりました。

⼀方で、トランプ米⼤統領がトルコの軍事⾏動への動きをけん制したことで、トルコと米国との関係悪化が懸念され、トルコ⾦融市場は通貨・株式・債券のトリプル安となりました。その後、トルコがシリアへの侵攻を開始したことを受けて、トランプ米⼤統領は14日、エルドアン⼤統領に軍事⾏動の即時停止を求めるとともに、トルコ製の鉄鋼に課す追加関税の引き上げなど、トルコに対して経済制裁を科すと発表しました。

トルコ⾦融市場について、通貨・株式・債券はともに下落しているものの、経済制裁の影響が現時点では限定的とみられていることなどから、2018年8月の中央銀⾏の独⽴性に対する懸念やインフレ加速、財政悪化が同時に材料視された急落局⾯に⽐べ、抑制された下落となっています。

足元のシリア情勢については、米国だけではなく欧州との関係悪化に加え、ロシアのシリア関与など状況は複雑化しています。今後もシリア情勢をめぐる地政学リスクが高まれば、トルコの⾦融市場に悪影響を及ぼす可能性があり、状況を注視していく必要があるとみています。

トルコ・リラの推移(2017年1月1日〜2019年10月16日)
(出所)ブルームバーグ
トルコ株価指数・国債金利の推移(2017年1月1日〜2019年10月16日)
(出所)ブルームバーグ
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