トルコ⾦融政策(2019年7月)

  • マーケットレター
  • 2019年07月
4.25%ポイントの⼤幅利下げ

新総裁体制下の⼤幅利下げに市場は冷静な反応

トルコ中央銀⾏は7月25日(現地、以下同様)、政策⾦利(1週間物レポ⾦利)を24.00%から19.75%に、4.25%ポイント引き下げることを決定しました。市場予想の2.50%ポイントより⼤幅な引き下げとなり、トルコ・リラは⼀時上下に振れましたが、その後は値を戻すなど市場は冷静な反応を示しています。
エルドアン⼤統領は以前から⾦利が高止まりしているとして中央銀⾏を批判していましたが、7月6日、突如チェティンカヤ中央銀⾏総裁を更迭しました。後任には副総裁であったウイサル氏が就任しましたが、就任会⾒では既に⾦融政策の転換について示唆していました。また、トルコのインフレ率が鈍化しており、トルコ・リラ相場も安定的に推移していたことから、利下げの環境が整っていました。
今回の会合で実際に利下げに踏み切ったことは、⾦利の引き下げを望む⼤統領の意向に沿った形で、中央銀⾏の独⽴性への懸念が再び高まりそうです。⼀方で、⼤幅な利下げを⾏ったことにより、短期的には⼤統領の不満を和らげると考えられます。今後はインフレ率や為替の動向を⾒ながら、中央銀⾏が追加利下げを⾏うかどうかが注目されます。
目先は、対米関係が注目されます。ロシアからミサイル防衛システムを購入した件について、米国は依然として制裁を⾏うか否かの正式な判断を下しておらず、引き続き不透明感がくすぶっています。⼀方、当局の各種政策によってトルコ・リラ売りのコストが高いことから、投資家が積極的にトルコ・リラを売りにくい環境にあるため、トルコ・リラは安定的に推移すると考えています。

政策⾦利の推移
インフレ率の推移
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