2019年6月のJ-REIT投資環境

  • マーケットレター
  • 2019年07月
都心オフィス空室率はわずかに上昇、賃料は継続して上昇
ポイント
  • 都心オフィス空室率はわずかに上昇、賃料は上昇傾向が続く
  • 投資部門別売買動向は、外国人投資家が再び売り越しに転じる
  • 7月11日に、東証REIT指数は2007年以来11年ぶりに2,000ポイントを上回る

都⼼オフィス空室率はわずかに上昇、賃料は上昇傾向が続く

2019年6月時点の東京都心5区のオフィス・ビル平均空室率(三⻤商事調べ)は、1.72%と5月に比べて0.08ポイント上昇しました。2018年7月以来約1年ぶりの上昇となりました。テナント退去が予定されている⼤型空室の募集が開始されたことなどが空室率上昇の背景ですが、依然として低水準を維持しています。
平均賃料は、21,518円/坪と前月比で0.57%上昇し、前年同月比の上昇率は7.01%でした。2014年1月から66ヶ月連続の上昇となり、この期間の上昇率は32.77%となりました。

都⼼5区のオフィス賃料・空室率の推移(月次) 2007年9月から2019年6月

投資部門別売買動向は、外国人投資家が再び売り越しに転じる

2019年6月のJ-REITの投資部門別売買動向は、ETFへの資⾦流⼊が⼤部分を占めると考えられる証券会社の自己売買部門が385億円、投資信託が274億円、生保・損保が63億円の買い越しとなりました。一方、個人投資家が333億円、外国人投資家が233億円、銀⾏が134億円の売り越しとなりました。

国内投資家が買い支え

外国人投資家は2019年5月に買い越しに転じものの、6月には再び売り越しとなりました。J-REIT市場が堅調に推移するなか、利益確定の売却の動きが続いていることが考えられます。
一方、ETFへの資⾦流⼊が⼤部分を占めると考えられる証券会社の自己売買部門は、過去1年を通しておおむね買い越しが続いており、6月も⼤幅な買い越しとなりました。また、5月に⼤きく買い越した生保・損保は引き続き買い越しとなり、投資信託も買い越しに転じました。
5月と同様に国内投資家がJ-REIT市場を買い支える形となりました。

J-REITの主要投資部門別売買動向のグラフ 2018年7月から2019年6月

7月11日に、東証REIT指数は2007年以来の2,000ポイントを上回る

東証REIT指数は、2019年7月11日の終値が2,008.31ポイントと、2,000ポイントを上回りました。これはリーマンショック前の2007年12月以来、11年7ヶ月ぶりの⾼水準となります。
J-REITを取り巻く良好なファンダメンタルズや、国内⻑期⾦利が低位で推移していることなどを背景にJ-REIT市場が堅調に推移していることがわかります。

J-REITの魅⼒:安定した配当収益と値上がり益に期待

2008年12月末からの指数の推移をみると、東証REIT指数(配当込み)のリターンはTOPIX(配当込み)を⼤きく上回っています(下グラフ参照)。J-REITは、⾼い配当利回りを背景に、配当収益が東証REIT指数(配当込み)のリターンの過半を占めており、トータルリターンを押し上げています。J-REITは株式に比べて、安定した配当収益が期待できる資産といえます。
また、J-REIT市場は、海外市場や為替などの影響を受けにくく、堅調なファンダメンタルズを背景に、底堅く推移しています。足元では、配当を含まない東証REIT指数のリターンもTOPIXを上回っているように、値上がり益も十分に狙える資産であるといえます。

東証REIT指数の推移とTOPIXの推移のグラフ  2008年12月末から2019年6月末
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