トルコ2019 年の相場展望

  • マーケットレター
  • 2018年12月

2019年は中央銀行の利下げのタイミングに注目が集まる

2018 年のトルコは、政治的不透明感の高まりや中央銀行の独立性への懸念から不安定な相場展開で始まりました。その後、エルドアン大統領に対するクーデター計画に関与していたとし、米国人牧師を長期間拘束したことなどを受けて、米国との関係性の悪化が懸念され、8月にかけて通貨・債券ともに大きく下落しました。9月以降は中央銀行が大幅な利上げを行ったことや、米国人牧師の解放、原油安などを受けて通貨・債券ともに下落幅を大きく取り戻す展開となりました。

2019年のトルコは、経済面では中央銀行がどの時期に金融緩和に転じるかに注目が集まりやすいと考えています。
トルコでは経済面で「インフレ」と「経常収支の赤字」が懸念されてきました。インフレについては前年同月比(11 月分)では20%以上と高い水準にありますが、足元の為替水準が維持されれば今後は急速な改善が期待できます。

また経常赤字については通貨安とインフレを背景として家計や企業の購買力が急低下したことから輸入が減少する一方、輸出が増加したことから経常収支は数年ぶりに黒字となっています。

2018年最後の金融政策委員会では、政策金利(1 週間物レポ金利)を24%に据え置くことが決定しました。
声明文では、インフレ見通しが改善するまで金融引き締め的な政策を維持するとともに、物価の安定のためにあらゆる政策手段を利用すると述べています。このスタンスは前回から変更ありませんが、前回の声明文と比較すると、トルコ中央銀行のインフレ見通しにやや楽観的なトーンが感じ取れます。

トルコ・リラの安定のためには中央銀行の適切な金融政策運営が不可欠と考えており、安易な利下げは信任を再び揺るがし、通貨安などを招きかねないと考えられることから、金融政策の動向には十分注意したいと考えています。

一方で、米国の利上げ打ち止め観測は、トルコを含む新興国債券市場の追い風となりそうです。2015年以降、米国では断続的な利上げが実施されてきたものの、足元のFRB(米国連邦準備制度理事会)高官の発言からは中立金利を上回るまでの積極的な利上げ姿勢は見られません。2019年に入り米国の利上げ打ち止めが視野に入ってくると、これまで軟調に推移してきた新興国債券市場への資金流入が期待されます。

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