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利上げの終着点が見えつつある中、長期金利の大幅な上昇は見込みづらい
米国では堅調な経済環境や雇用環境を背景に2015年より利上げが続いています。これまで8 回、計2%ポイントの利上げが行われ、現行の政策金利の誘導目標レンジは2.00~2.25%となっています。
今後も緩やかなペースでの利上げが見込まれますが、利上げは既に後半戦に突入しているとみられ、その終着点も市場では意識され始めています。
この背景には、FRB(米国連邦準備制度理事会)が想定する中立金利(景気が過熱も減速もしないと考えられる金利水準)の3%に政策金利が近づきつつあることが挙げられます。
そのような中、FRB のパウエル議長は良好な経済環境を背景に中立金利の水準を超える利上げを行う可能性を示唆しており、足元の長期金利は3.2%程度まで上昇する動きを見せています。
しかし、期待インフレ率が落ち着いている現在の環境下では、中立金利を大幅に超える利上げは見込みづらく、また、積極的な利上げは株式などのリスク資産へ悪影響を及ぼすことも考えられます。
このため、中立金利の3%近辺をめどに利上げの終着点が市場で意識されており、長期金利が現状の水準から大幅に上昇する可能性は低いとみています。
日米金利差から米ドル円は底堅く推移する見込み
米国は今後も景気の拡大が見込まれることや、先進国の中で金利も相対的に高いことから、米ドル優位な環境が続くと見込んでいます。
一方、日本では金融緩和の長期化が見込まれています。日本ではデフレマインドが根強く残っており、賃金上昇率も緩やかなことから、日銀が目標とするインフレ率2%に到達することは、当面困難とみられます。また、来年10 月には消費増税を控えており、景気への配慮も考えると、早急な金融引き締めに舵を切る可能性は低いとみています。
こうしたことから、今後も日米金利差は拡大したままの状態が続くと見込まれ、米ドル円は底堅く推移すると考えています。
相応に進んだ金利上昇を背景に米国債券への投資魅力が高まっている
米国は先進国の中で、先んじて利上げを進めてきたことから、金利面での投資の魅力が足元で高まっています。当面は利上げ局面が続くと見込まれることから、米国債券への投資によって相対的に高い金利の享受が今後も期待できます。
また、米ドル円については、日米金利差を背景に底堅い推移が見込まれることもプラスの材料と考えます。
さらに、金利が相応に上昇したことで、米ドル円の下落や金利上昇(債券価格の下落)に対するパフォーマンスの耐性も強まっている環境です(下の表)。
こうした金利や為替を取り巻く環境を踏まえると、米国債券投資の好機が到来していると思われます。
「時間分散」によって、為替変動の影響を平準化しつつ金利差を享受する手法も
高い信用力を有しつつ強い経済力に支えられた米国の高い金利は、米国債券投資の魅力と言えます。一方、外国債券投資において留意しなければならないのが為替の値下がりです。米ドル円は金利差がその支えになると考えてはいますが、様々な要因により円高局面がおとずれる可能性もあります。そういった為替リスクを回避する手段として、第一に為替ヘッジの利用が考えられますが、ヘッジコストの存在が高い金利の享受というメリットを打ち消してしまいます。そこでもう一つの手段として、「時間分散」という手段が考えられます。歴史的にも米ドル円は上下動を繰り返しており、積立投資などの手法により投資タイミングを分散することで、為替変動の影響を平準化しつつ、相対的に高い金利を享受することは、有意義な投資手法であると考えます。
以上