トルコ金融政策

  • マーケットレター
  • 2018年09月
~トルコ中央銀行は市場予想を上回る大幅な利上げを決定~

トルコ中央銀行は6.25%ポイントの大幅な利上げを決定

トルコ中央銀行は9月13日(現地、以下同様)、政策金利(1週間物レポ金利)を6.25%ポイント引き上げ、24%とすることを決定しました。

トルコ中央銀行は声明文で、国内需要は弱まっているものの、通貨安による影響から物価上昇のリスクが高まっているとし、物価安定のため強力な金融引き締めを行ったと説明しています。また今後については、物価の安定のためにあらゆる政策手段を利用すると述べ、必要ならばもう一段の金融引き締めを行うとの姿勢を示しました。

市場予想を上回る利上げ幅により、トルコ・リラは上昇

年初からトルコ・リラは下落が続いています。8月にはトランプ米大統領がトルコに対する鉄鋼・アルミの関税の引き上げを表明するなど対米関係の悪化が懸念され、トルコ・リラは対円、対米ドルで最安値を更新しました。

9月初旬に発表された8月の消費者物価指数は通貨安による輸入品価格の上昇などから、前年比+17.9%と大幅な上昇となりました。トルコ中央銀行はこうしたインフレ率の加速を受けて、金融政策を調整する必要がある旨を述べ、今回の金融政策委員会での利上げを示唆していました。

市場では利上げ予想が優勢でしたが、今回の6.25%ポイントという利上げ幅は市場予想を上回るものとなったことから、利上げの発表後、トルコ・リラは大幅に上昇し、債券は買い戻される動き(国債金利は低下)となりました。

中央銀行に対する信認の回復はプラス材料も対米関係や経常赤字など課題は残る

今回の大幅利上げは、通貨安とインフレの悪循環を断ち切る要因となり、トルコ金融市場の安定化に一定の効果を与えるものとみられます。また、政策金利の発表直前にエルドアン大統領が利上げをけん制する発言をしていましたが、そのような中でもトルコ中央銀行が大幅な利上げを実施できたことは、中央銀行の信認回復という点でもプラスの材料と考えています。

一方で、対米関係や経常赤字といった課題は残っており、対米関係を改善させることやトルコ政府が財政緊縮策や構造改革への道筋を示すことが必要と考えています。

また、トルコの民間企業が抱える外貨建て債務については、通貨安の影響から債務負担が増すとみられており、企業の資金繰りへの懸念もあります。

このような背景から、今後もニュースや要人発言などにトルコの金融市場が大きく反応する可能性があり、引き続き状況を注視していく必要があると考えます。

目先は、9月20日に予定されている中期的な経済政策の発表や、10月12日に予定されている米国人牧師の公判が注目材料です。

以上

当資料のお取扱いにおけるご注意
  • 当資料は、ファンドの状況や関連する情報等をお知らせするために大和アセットマネジメントにより作成されたものであり、勧誘を目的としたものではありません。
  • 当資料は、各種の信頼できると考えられる情報源から作成していますが、その正確性・完全性が保証されているものではありません。
  • 当資料の中で記載されている内容、数値、図表、意見等は当資料作成時点のものであり、将来の成果を示唆・保証するものではなく、また今後予告なく変更されることがあります。また、記載する指数・統計資料等の知的所有権、その他の一切の権利はその発行者および許諾者に帰属します。
  • 当資料中における運用実績等は、過去の実績および結果を示したものであり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。
  • 当資料の中で個別企業名が記載されている場合、それらはあくまでも参考のために掲載したものであり、各企業の推奨を目的とするものではありません。また、ファンドに今後組み入れることを、示唆・保証するものではありません。