メキシコ金融政策

  • マーケットレター
  • 2018年06月
~インフレリスクに対応するためメキシコ銀行は0.25%ポイントの利上げを実施~

メキシコ銀行は0.25%ポイントの利上げを実施。今後、追加利上げの可能性も

メキシコ銀行(中央銀行)は、6月21日(現地、以下同様)、政策金利を市場予想通り0.25%ポイント引き上げ、7.75%とすることを決定しました。

メキシコ銀行は、利上げの主な理由として、メキシコ・ペソ安によるインフレリスクが高まったことを挙げています。

メキシコ・ペソ安については、その理由として米ドル高やメキシコの大統領選挙、NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉についての不透明感を挙げています。

なお、メキシコ銀行は対米ドルでのメキシコ・ペソ相場の安定のため、米国の金融政策の動きに対応して利上げを行う傾向があり、FRB(米国連邦準備制度理事会)が6月に利上げを行ったことも今回の利上げ判断に影響していると考えられます。

当社では、今後インフレや通貨の動向次第で、追加利上げが行われる可能性があると考えています。

目先は大統領選挙に注目も、中央銀行の金融政策姿勢はメキシコ・ペソの下支え要因

今後、メキシコの金融市場に影響を与える材料としては、2018年7月に行われる大統領選挙とNAFTAの再交渉が挙げられます。

大統領選挙については、直近の世論調査では左派野党のオブラドール氏が優勢となっています。同氏は、現大統領が進める対外規制緩和などの構造改革に逆行する保護主義を志向する姿勢を示しています。このため、同氏が大統領に就任した場合には、メキシコからの資本流出などが市場では懸念されています。しかし、同氏がメキシコ市長であった際には、現実的な中道姿勢を維持したという評価があることから、仮に同氏が大統領に就任した場合においても、現実的な政権運営が行われていくとみています。

NAFTA再交渉については、貿易赤字の削減を目標として掲げ、メキシコおよびカナダに対して譲歩を迫る米国と、大幅な変更を望まないメキシコおよびカナダとの温度差は大きく、協議は難航しています。5月中旬までに合意できなかった場合には米国の議会承認などの手続き上、年内合意は難しいとされていましたが、その期限をすでに過ぎてしまっています。そのため、再交渉の合意は2019年までずれ込むことが予想されます。

当社では、メキシコの大統領選挙の動向やNAFTA再交渉の進展次第で、金融市場が大きく変動する可能性があると考えています。しかし、選挙後には新大統領の政策が明らかになることで、政治的不透明感が一定程度解消するとみています。そのため、足元で続いているメキシコ・ペソ安に歯止めがかかるきっかけとなる可能性を見込んでいます。また、インフレに対処するために適時利上げを行うメキシコ銀行の金融政策姿勢は金融市場からの信認が厚く、長期的にはメキシコ経済にとってもプラスであると考えられます。そのため、大統領選挙とNAFTA再交渉を引き続き注視する必要はありますが、メキシコ銀行の金融政策姿勢がメキシコ・ペソの下支えになるとみています。

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