FOMCについて

  • マーケットレター
  • 2018年06月
~ 四半期に1回のペースでの漸進的な利上げを継続~

0.25%ポイントの利上げ

2018年6月12、13日(現地、以下同様)開催のFOMC(米国連邦公開市場委員会)では、市場予想通り、政策金利であるフェデラル・ファンド・レートの誘導レンジが1.75~2%へ0.25%ポイント引き上げられました。決定は全会一致で、2015年12月、2016年3月、2017年3月、6月、12月、2018年3月に続いて、今回の局面で7度目の利上げになります。

金融政策は「正常化」から次第に「引き締め」へ

声明文では景気の現状認識が「緩やか」から「堅調」に上方修正されました。実際、景気は1-3月期の減速から4-6月期は再加速しつつあります。また、FOMCの二つの責務である雇用の最大化と物価の安定の達成に向けて、「金融政策の調整」とこれまで表現されていた箇所が端的に「利上げ」へと改められ、政策金利が中立的な水準を当面下回ると考えられるとの表現も削除されました。上述の通り、計7回の利上げで政策金利の誘導レンジの上限が2%に達し、早晩、中立的な水準に接近すると見込まれるなか、金融政策の局面が異常な低金利の「正常化」から「引き締め」へ転換しつつあることが示唆されます。

景気・金利見通しの上方修正

FOMC参加者の経済見通しは前回(3月)と比較して、GDP(国内総生産)成長率、失業率、インフレ率とも強めに修正されました。具体的には、2020年のGDP成長率は2.0%(参加者の見通しの中央値、以下同じ)、インフレ率は2.1%、失業率は3.5%と、特に失業率は現在の3.8%から一段と低下し、労働需給はひっ迫したままとの見通しです。この通りに推移すれば、2019年6月に史上最長の120カ月に達する今回の景気拡大局面は2020年も順調に継続していることになります。政策金利の見通しは、2018年については各回の利上げ幅を0.25%ポイントとして(以下同じ)、計3回から4回の利上げに上方修正されました。足元の景気実勢からすれば、FOMCが想定する様に、少なくとも年内は現在の四半期に1回のペースでの利上げが適切で、例えば、9月あるいは12月に利上げを見送る理由は乏しいと考えられます。2019年末の政策金利の見通しも0.25%ポイント上方修正されました。2019年については計3回の利上げ見通しです。長期の政策金利(=均衡金利)の見通しは3月と変わらず2.875%であり、2019年中には均衡金利に達する計算になります。

漸進的な利上げと安定的な成長軌道

パウエル議長は記者会見で、力強い成長が続き、人手不足が常態化している中でも、賃金、物価の伸びが緩やかであることや、家計、金融機関の債務が抑制されている現状を背景に、米国経済が好調であることを繰り返しつつ、拡張的な財政政策は成長の大きなサポートであるとし、潜在成長率の上昇への期待も表明しました。そして、過大な引き締めや緩和にならないよう、経済データを見ながら漸進的に利上げを進めている点を強調しました。また、FOMCの責務は雇用の最大化と物価の安定であり、通商政策については行政府の役割であるとして直接的な言及を避けつつも、企業が通商政策の不確実性に懸念を呈している点、しかしながら、実際の経済データにはいまだ影響が見られない点を指摘しました。

今回のFOMCは記者会見を含めて、ほぼ市場が想定した通りの内容で、波乱なく通過しました。FOMCによる漸進的な利上げで、景気は今後も安定的な成長軌道をたどることが期待されます。

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