トルコ金融政策

  • マーケットレター
  • 2018年06月
~トルコ中央銀行は通貨防衛のため利上げを実施~

トルコ中央銀行は通貨防衛のため利上げを実施

トルコ中央銀行は6月7日(現地、以下同様)、政策金利(1週間物レポ金利)を1.25%ポイント引き上げ、17.75%とすることを決定しました。

トルコ中央銀行は声明文で物価の安定を支援するためにさらに金融引き締めを強化すると決めたと述べました。また、物価の安定のためにあらゆる手段を利用するとの姿勢を引き続き示しました。トルコでは通貨安で輸入製品が値上がりし、物価上昇に拍車がかかることが懸念されており、中央銀行は通貨防衛のために利上げを行い物価の安定を狙ったとみられます。

市場予想を超える利上げ幅により、トルコ・リラは上昇

トルコ・リラは年初来で大きく下落しています。そのため、中央銀行は通貨防衛姿勢を強めており、5月23日には緊急利上げを、28日には金融政策の枠組みの簡素化を発表しました。これらの動きを受けて、足元でトルコ・リラは落ち着きを取り戻しつつありました。

そのような環境の中で行われた今回の利上げは市場で予想されていた以上の利上げ幅となったことから、利上げ発表後、トルコ・リラは上昇しました。再びトルコ中央銀行の通貨防衛への強い意志が示されたことで、トルコ・リラの値動きの安定が期待されます。

長期的には経常赤字体質の改善などが求められるが、短期的には選挙が注目ポイント

長期的な視点では、トルコ・リラの安定のためにはトルコの経常赤字体質の改善や中央銀行の独立性の維持が求められます。今回の利上げは好材料なものの、経常赤字体質といったトルコのファンダメンタルズが改善したわけではないため、政府の通貨防衛姿勢が揺らいだとみなされれば、トルコ・リラは再度市場の標的にされる可能性もあるとみています。

また、エルドアン大統領はこれまで中央銀行の独立性への懸念を生じさせるような発言を行ってきましたが、ここもとの中央銀行の行動は中央銀行の独立性に一定の安心感をもたらすものとなっています。今後についても、中央銀行の独立性が維持されることがトルコ・リラの安定のためには必要だとみています。

短期的には今月24日に予定されている選挙が注目ポイントです。これまではエルドアン大統領による国民の人気取りを目的とした過度の景気刺激策により経常収支が悪化することが懸念されていましたが、エルドアン大統領が選挙に勝利し、国民の人気取りを行う必要が無くなれば過度の景気刺激策を終了する可能性があります。一方で、世論調査の結果によるとエルドアン大統領や現与党のAKP(公正発展党)が選挙に勝利できるかに不透明感が残るため、今後の選挙の行方を注視していく必要があるとみています。

以上

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