オーストラリア金融政策

  • マーケットレター
  • 2018年06月
~政策金利は据え置き。財政黒字化の達成時期は1年前倒しに~

RBAは政策金利を1.5%に据え置き

2018年6月5日(現地、以下同様)、RBA(オーストラリア準備銀行)は政策金利を発表し、1.5%に据え置きました。据え置きは事前の市場予想通りでした。

今回、声明文に前回からの目立った変化は見られませんでした。声明文では、引き続き失業率の低下とインフレ目標の達成に向けたさらなる進展が期待されるものの、この進展は緩やかなものになる可能性が高いとし、当面の政策金利の据え置きが示唆されました。

財政黒字化の達成時期は、1年前倒しの2019年度に変更

5月8日、オーストラリア政府は2018年度予算案を公表しました。今回の予算案では財政黒字化の達成時期が2019年度と、前回より1年前倒しにされました。また低・中所得者層への減税や、積極的なインフラ(社会基盤)投資の継続が盛り込まれました。

この背景としてオーストラリアでは2019年5月までに選挙が実施されることから、有権者の数が多い低・中所得者層への減税により、選挙に向けて現政権の支持率を高める狙いがあるとみられます。今後の減税や新たなインフラ投資によって景気刺激や雇用創出が見込まれることから、さらなる景気拡大が期待されます。

引き続き、賃金上昇率は横ばいにとどまる

2018年1-3月期の賃金指数は、市場予想通り、前年比2.1%の上昇となりました。RBAは引き続き賃金上昇率が緩やかに加速すると予想していますが、前期に続いて今回も賃金上昇率は横ばいにとどまりました。

オーストラリアでは女性を中心として労働参加率が上昇を続けており、労働市場には依然として余剰労働力が残存しているものとみられます。一方、雇用拡大のペースは足元で鈍化傾向にあります。こうしたことを背景に賃金上昇圧力は抑制された状況が続いていますが、インフラ投資などをエンジンとして、労働市場の改善が続くかどうかが注目されます。

豪ドルは外部要因によって左右される展開が続きやすいが、長期的には底堅い推移を見込む

足元で賃金上昇率が伸び悩んでいることなどから、インフレ率が上昇するにはしばらく時間を要するものと思われます。そのため、当社ではRBAが年内は政策金利を据え置くと見込んでいます。

そのような環境の中で、豪ドルは外部要因に左右される展開が続きやすいとみられます。しかし長期的には、労働市場の改善を通じてインフレ圧力が高まることでRBAの利上げ観測が高まり、豪ドルは底堅く推移するものと見込んでいます。

以上

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