ブラジル金融政策

  • マーケットレター
  • 2018年03月
~0.25%ポイントの利下げを行い、追加緩和を示唆~

ブラジル中央銀行は0.25%ポイントの利下げを行い、追加緩和を示唆

ブラジル中央銀行は3月21日(現地、以下同様)、政策金利を市場予想通り0.25%ポイント引き下げ、過去最低の6.50%とすることを決定しました。2016年10月以来の実施分を合わせると合計7.75%ポイントの利下げ幅となります。

中央銀行は前回の金融政策委員会の声明文で、金融緩和プロセスを中断するのが適切であるとし、利下げ打ち止めを示唆していました。しかし、今回も利下げが行われた背景には、足元2月のインフレ率が前年比2.84%と、中央銀行のインフレ目標の範囲(3%~6%)の下限を下回っており、伸びの鈍化が続いたことがあると考えられます。今回の声明文でも、年初の想定よりもインフレが軟調に推移したと述べられています。

さらに、中央銀行は今後の金融政策運営についても、インフレ率が中央銀行の目標に戻る時期が遅れるリスクを低下させるために、次回の金融政策委員会での適度な追加緩和が適切であるとの見方を示しました。

当社では、前回のマーケットレター(「ブラジル金融政策(2018年2月)~0.25%ポイントの利下げを行い、金融緩和サイクルの終了を示唆~」)の時点では、前回の0.25%ポイントの利下げをもって金融緩和サイクルが終了すると見込んでいましたが、現時点では次回の金融政策委員会での追加緩和を見込んでいます。

2017年のGDP成長率は3年ぶりにプラス。今後の経済成長は加速を見込む

3月1日に発表された2017年10-12月期のGDP(国内総生産)成長率は前期比+0.1%となり、4四半期連続のプラス成長となりました。また、2017年のGDP成長率は前年比+1.0%となりました。通年のGDP成長率がプラスとなるのは3年ぶりで、2015年から2016年にかけての景気後退から脱したとみられます。

大統領選挙などの懸念材料はありますが、当社では、景気後退期に繰り延べられてきた設備更新などの潜在的な需要の顕在化や、堅調な世界景気に支えられ、2018年の経済成長は加速することを見込んでいます。

今後のブラジル金融市場は大統領選挙の動向次第

ブラジルの構造改革の目玉とされていた年金改革法案は、リオデジャネイロ州の治安回復を目的とする同州への連邦政府の介入に関する大統領令が2月に発令されたことによって、早期採決が断念されました。年金改革には憲法改正を伴いますが、ブラジル憲法の定めで、連邦政府の介入中には憲法は改正できないことになっており、同法案の採決は介入停止を待たなければなりません。ブラジル政府は同法案の採決を事実上、先送りしたと考えられます。

ブラジル政府は大統領令の発令後、ブラジル中央電力公社の民営化など15項目からなる優先的な経済政策パッケージを発表し、構造改革への姿勢をアピールしました。しかし、大統領選挙を控えていることから、構造改革が停滞する可能性は高いとみています。

大統領選挙については、世論調査では有罪判決によって出馬が困難になっているルラ元大統領の支持率が依然高いままであり、同氏を除けば大統領選挙は有力候補不在の混戦模様となっています。今後、大統領選挙が近づいていくにつれて、立候補者の顔ぶれやそれぞれのマニフェストが明らかになっていくと思われます。

今後のブラジルの金融市場は大統領選挙の動向に左右される展開が見込まれますが、大統領選挙で構造改革の継続に前向きな候補の当選が有力になれば、ブラジルの景気回復とあいまって金融市場を下支えするとみています。

以上

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