ブラジルの格下げについて

  • マーケットレター
  • 2018年01月

年金改革の遅れなどを背景にS&Pはブラジルの格付けを1段階引き下げ

2018年1月11日(現地、以下同様)に格付会社スタンダード・アンド・プアーズ(以下、S&P)は、ブラジルの自国通貨建てと外貨建ての長期債務格付けを1段階引き下げて、ともに「BB-」としました。見通しは「安定的」としました。この格下げは市場引け後に発表されたため、市場の反応はまだ見られていません。

S&Pは、格下げの理由として、年金改革をはじめとする財政再建の進展が遅れていることや、今年の大統領選挙に伴う不透明感を挙げています。

今回の格下げの背景となっており、成立が遅れている年金改革法案は、政府による議会工作が難航した結果、昨年中の下院採決が見送られ、今年の2月19日に採決が予定されています。

今後の年金改革の進展や大統領選挙の動向を注視

ブラジルでは、年金改革法案の採決が先送りされたことから、財政再建の後ずれが懸念されています。同法案の成立をめぐっては、今後も紆余曲折が予想され、注意が必要だと考えています。

大統領選挙では、現政権が進める改革に対して否定的な立場を貫いているルラ元大統領が有力視されています。ただし、ルラ氏については汚職容疑に関する控訴審が今月予定されており、判決次第ではルラ氏が出馬できなくなる可能性もあります。

今後もブラジルの金融市場に影響を与えるテーマとして、年金改革の進展や大統領選挙の動向を注視してまいります。

以上

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