先週の中国上海総合指数の下落について

  • マーケットレター
  • 2017年11月
~中国経済は底堅く、株価下落は一時的~

中国株は利益確定の売りから2017年最大の下落率を記録

2017年11月23日、中国上海総合指数は2.3%下落し、日次の下落率としては今年最大でした。株価下落の最大の要因は、最近大幅に上昇していた大型の優良高配当銘柄(中国語では白馬株と呼ぶ)に利益確定の売りが膨らんだためと考えられます。

金利上昇が原因との見方も一部にありますが、同日の10年物国債利回りはわずか0.03%ポイントの上昇にとどまっています。なお、中国人民元相場は人民元高となっており、2015年末から2016年初に見られたような株安・債券安(金利上昇)・通貨安のトリプル安にはなっていません。

金融当局の動きには、やや注意が必要

一方で、金融当局の動きや、金融市場の動きには、幾分注意が必要と思われます。特に以下の3点には留意したいところです。

①金融当局が「オンライン少額ローン業界」の整理に本腰を入れ始めたことで、違法行為などに関する金融監督が強化されつつあること。
②金融政策に関して、11月23日の株安にもかかわらず、中国人民銀行が「中立」のスタンスを維持しインターバンク(銀行間取引)市場で流動性供給を見送ったことで、市場の一部にあった「株価下落ならば金融緩和」との期待が裏切られたこと。
③例年年末に金利が上昇しやすい季節性に備えて、年越しの現金を例年より早めに手配し始めている金融機関や事業会社などがあらわれているとみられること。

インフラ(社会基盤)投資の中断は、目新しい材料ではない

一部報道で、地方政府によるインフラ投資の中断が取り上げられていますが、決して目新しい材料ではありません。7月の「金融工作会議」では地方政府高官の投資プロジェクトに関する終身責任制が導入され、地方政府の投資に対する中央政府の監督が強化されました。すでに、野放図的な地方政府主導の投資プロジェクトには相応の歯止めがかかっています。また、足元ではPPP(官民パートナーシップ)関連投資の審査が厳しくなっています。しかし、現地では、そのネガティブ・インパクトがそろそろ一巡するとの見方が強まりつつあります。

足元の中国経済は底堅く、中国株が持続的な調整局面に入る可能性は小さい

今回の株価下落は米国株を中心に堅調な株式市場の動きからすれば、警戒感を抱かせるインパクトの下落率でした。しかしながら、足元の中国経済は底堅く推移しており、ファンダメンタルズの悪化を背景とした下落ではないと考えられます。株価が持続的な調整局面に入るとは考えにくく、中国発の世界的な株価下落につながる可能性は低いとみています。

以上

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