インドネシアの金融政策

  • マーケットレター
  • 2017年08月
~主要政策金利を引き下げ~

インドネシア銀行は主要政策金利を引き下げ

8月22日(現地、以下同様)、インドネシア銀行(中央銀行)は主要政策金利であるBI7日物リバース・レポ金利を0.25%ポイント引き下げ、4.50%にしました。また、預金ファシリティ金利を3.75%に、貸出ファシリティ金利を5.25%にそれぞれ0.25%ポイント引き下げました。

インドネシア銀行は声明文で、インフレ率が足元で鈍化しており、今後もインドネシア銀行の目標の範囲内で推移すると見込まれることなどから、金融緩和の余地が生じたと説明しました。また、米国の金融政策に関連した外部のリスクが低下していることや経常赤字が健全な水準に収まっていることもあり、為替市場が落ち着いた推移を続けるとみられることも利下げの決定を後押ししたと考えられます。

今後については、インドネシア銀行は中立的な政策姿勢を維持しており、経済成長や物価の動向、外部環境などを考慮しつつ、金融政策を調整する構えです。

インフレ率とGDP成長率はともにインドネシア銀行の予想を下回る

最近発表された経済指標で当社が注目したのは、7月のCPI(消費者物価指数)と、4-6月期のGDP(国内総生産)です。

CPIは前年比3.88%の上昇とインドネシア銀行の予想を下回りました。また、インドネシア銀行のインフレ目標水準(4%±1%)の中心である4%も下回りました。インフレ率が鈍化した理由としては、ラマダン(断食月)後の農産物価格の上昇率やコアインフレ率が、例年より低い伸びにとどまったことなどが挙げられます。

また、実質GDP成長率は前年比+5.01%とインドネシア銀行の予想を下回りました。政府のインフラ(社会基盤)投資の加速を背景とした投資支出の伸びや堅調な家計消費が経済成長に寄与した一方で、政府消費の減少が足を引っ張った格好です。

このようにインフレ率の鈍化に加え、GDPが予想を下回る成長となったことが、今回の利下げの背景にあると考えられます。

インフラ投資による成長加速に期待

インドネシアは約2億5,000万人の人口を抱える国ですが、道路や電力などの基礎的なインフラが不足しているため、海外企業の誘致が十分には進んでいません。そのため政府は大規模なインフラ投資を行うことで民間の投資を呼び込み、雇用拡大やそれに伴う消費拡大で経済成長を加速させようとしています。

政府はインフラ投資による下支えもあり、足元では5%程度のGDP成長率が2018年には5.4%に加速すると見込んでいます。

金融緩和による支援もあり、インドネシア経済は堅調に推移すると見込む

政策金利の引き下げは、銀行の貸出姿勢を積極化させるほか、投資支出を支援することで、経済成長をより堅調なものとすることが期待されます。インドネシア銀行は、2017年の成長率を「5.0%~5.4%」、2018年の成長率を「5.1%~5.5%」と予測しています。

今後もジョコ大統領が進めてきた構造改革の加速やインフラ投資の拡大、金融緩和の効果などが同国の経済ファンダメンタルズをより強固なものとすれば、投資対象としてのインドネシアの魅力は増していくものと考えています。

以上

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