ブラジル大統領の汚職隠ぺい疑惑続報

  • マーケットレター
  • 2017年06月
~その3~

高等選挙裁判所は、2014年の大統領選挙を「有効」と判断

ブラジルの高等選挙裁判所は、ルセフ前大統領とテメル現大統領が正副大統領として当選した2014年の大統領選挙で不正資金が使われたとする疑惑をめぐって、6月6日(現地、以下同様)より審議を始めました。


テメル大統領に不利な判断が示されれば、大統領職を解任される可能性があり、進退がかかった判決となるため、テメル大統領の汚職隠ぺい疑惑が出た直後より、市場は当裁判に注目していました。


9日の市場引け後、高等選挙裁判所は、不正資金が使われたとの訴えを退け、テメル大統領とルセフ前大統領の当選は「有効」との判断を示しました。高等選挙裁判所の判事7人のうち、半数を超える4人が、両氏の当選を「有効」と判断しました。

汚職隠ぺい疑惑の捜査は継続中

大手石油会社の汚職事件をめぐり、前下院議長宛の口止め料の支払いを承認していたという汚職隠ぺい疑惑が、テメル大統領にはかかっています。その他にも収賄など幾つかの疑惑が出ており、一部の与野党の議員が大統領の弾劾を議会に請求しているほか、連立政権を組む一部の政党が連立を離脱する動きがみられます。一方で、政治コンサルティング会社のリサーチなどでは、今回の高等選挙裁判所で訴訟が棄却された場合、テメル大統領が任期を全うできない確率は60%から30%に低下するとの調査結果が出ていました。

財政再建は政局次第

財政再建における最重要のイベントと位置づけられる、社会保障改革法案の採決に関しては、政局の混乱により、採決が遅れています。報道によって、社会保障改革法案の採決の日程は、まちまちとなっています。マイア下院議長や与党の有力議員などの直近の発言では、6月27日までに通過するとの見方や、7月中に採決を行うとの発言、8月に遅れる見込みなども出ており、前回お知らせした日程(5月25日付、マーケットレター「ブラジル大統領の汚職隠ぺい疑惑続報 ~その2~」)からはずれ込んでいます。

しかし、政府が財政再建をはじめとした構造改革を着々と進める場合には、ブラジル経済に対する信認改善が、景気回復につながり、ブラジル・レアルを下支えすることが期待されます。

今回の高等選挙裁判所の判断を受けて、テメル大統領が目先、失職する可能性は後退したものの、政局の行方は依然として流動的な部分があり、今後の進展を見守る必要があると考えています。

以上

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