英国総選挙【速報】

  • マーケットレター
  • 2017年06月
~注目は、これから本格化するEU(欧州連合)離脱交渉へ~

※当資料は、東京時間6月9日12時現在の情報に基づき作成しています。

英国総選挙の結果は保守党が勝利するも議席数の増加は見込まれず

2017年6月8日(現地、以下同様)、英議会下院において総選挙が実施されました。出口調査では、EUからの強行離脱を主張するメイ首相率いる保守党がコービン党首率いる労働党を破り、勝利する見込みです。EU離脱を支持する有権者の支持を集めたことが背景にあるとみられています。

しかし、議席数の増加は見込まれない状況です。4月19日に総選挙実施が決定し、選挙戦の序盤は保守党の圧勝が見込まれていました。しかし、選挙期間中に相次いで生じたテロ事件により治安面の課題が材料視されたことや、保守党のマニフェストにおける社会保障政策が有権者の反感を買ったことなどにより、同党への支持は失速したと考えられるためです。

政治的不安を嫌気し、為替市場は英ポンド安円高で反応

選挙戦終盤の世論調査では、労働党が保守党を急追し、両党の支持率格差が縮小していく中、英ポンドは対円で下落傾向となりました。

保守党支持の流れが弱まっていることから、EUとの交渉における英国内の意見調整の難航が見込まれます。また、今回の選挙の結果、保守党内部でメイ首相の求心力が低下する可能性があります。このようなリスクを意識して、英国政府への不安感の高まりから英ポンドは9日午前(東京時間)に対円で下落しました。

注目は、これから本格化するEU離脱交渉へ

英国は総選挙を終え、今後はEU離脱交渉がいよいよ本格化していきます。EU側も選挙を控えているため欧州政治への警戒感が高まりやすいこともあり(下表)、EU離脱交渉の難航は避けられないものとみています。英国とEUの関係においては、EU離脱に関わる清算金をめぐって互いに譲らない姿勢を見せているなど、既に両者の溝は深まっている状況にあります。

ただし、現在の国際情勢においては、英国とEUは互いの関係ばかりではなく、それぞれがロシアや米国などとの関わり方にも気を配る必要があります。英国とEUの完全な決裂は両者にとって必ずしも得策ではないとの見方が強まる局面も出てくると考えています。

中長期的には、EU離脱によって英国の金融機関や製造業の国外移転を伴う資本流出が懸念されています。これに対し、英国政府は法人税の引き下げや低所得者層への助成などによって産業競争力の維持やビジネス環境の整備をしていく方針を固めています。今後、英国政府はEU離脱交渉を進めるだけでなく、英国がEU離脱後もなお投資先としての魅力を維持するに足る通商交渉や構造改革を打ち出していく必要があると考えています。

以上

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