インド金融政策

  • マーケットレター
  • 2017年06月
~主要政策金利は据え置き、インフレ見通しを引き下げ~

RBIは主要政策金利を据え置き

6月7日(現地、以下同じ)に開催された金融政策決定会合において、RBIは主要政策金利であるレポ金利を6.25%に据え置きました。また、LAF(流動性調整ファシリティ)コリドーにつきましても、RBIは下限となるリバース・レポ金利を6.00%に、上限となるMSF(貸付ファシリティ)金利を6.50%にそれぞれ据え置いたため、LAFコリドーの幅にも変更はありませんでした。こうした政策判断は、現在のインフレ率が3%程度で推移し、RBIの中期的なインフレ目標を満たしていることによるもので、事前の市場予想通りの結果でした。

RBIは物価見通しを大幅に引き下げ

RBIは今回の金融政策決定会合の声明文において物価見通しを大幅に引き下げ、2017-18年度前半の見通しは2.0~3.5%(前回は4.5%)、2017-18年度後半の見通しは3.5~4.5%(前回は5.0%)としました。引き下げの理由としてRBIは、豆類などの穀物や石油製品の値下がりを受けて4月のインフレ率(消費者物価指数)が前年同月比2.99%(3月は同3.89%)へと急低下し、今後もインフレ圧力の低下が続く可能性が高まったことを挙げています。

今回の声明文でRBIは、前回までのインフレ警戒的な論調から一転してデフレを警戒するような論調へと変化したことから、将来的な追加金融緩和の可能性が生じてきました。今後発表される5月および6月の消費者物価上昇率が引き続き弱含んだことが確認されれば、8月の金融政策決定会合にて0.25%ポイント程度の利下げが行われることも想定されます。

インド経済は堅調な成長が継続

RBIは2017-18年度GVA(実質粗付加価値)成長率見通しについて、前回の年率7.4%から同7.3%へとわずかに引き下げましたが、流通紙幣の回復に伴う個人消費の持ち直しや、銀行の貸出金利の低下、予算執行に伴う景気の押し上げ効果などが、今後の経済成長を促進するとの見方について変更はなく、引き続き堅調な経済成長が予想されています。

加えて、7月1日からはGST(物品・サービス税)がインド全土で導入される予定となっており、複雑な間接税体系の簡素化や各州間の物流の円滑化と輸送コストの大幅減を通じて、企業の事業環境は大幅に改善することが見込まれ、投資および輸出増による経済成長率の押し上げ効果が期待されます。

モディ首相の強いリーダーシップの下、景気と構造改革に配慮した経済政策が期待されるインドは今後も高成長が期待できる新興国として、長期にわたり有望な投資先であり続けるとみています。

以上

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<ガンディー塩の行進>

デリーにある塩の行進像。1930年にマハトマ・ガンディーとその支持者は、イギリスの塩の専売に反対するための抗議運動として約380kmの行進を行なった。この抗議運動はインドのイギリスからの独立運動において重要な転換点となった。

(大和投資信託撮影)

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