インド政府が予算案を発表

  • マーケットレター
  • 2017年02月
~息の長い成長を目指す~

インド政府の予算案は構造改革・規制緩和路線を維持

2月1日(現地)、インド政府は2017-2018年度(2017年4月~2018年3月)政府予算案を発表しました。雇用拡大、都市機能の整備、地方開発の推進に焦点が当てられたほか、外国人投資に対する規制緩和方針もうかがえる内容でした。モディ政権は、構造改革と規制緩和により息の長い経済成長の土台をインドに根付かせることを目指してきました。今回の予算案は、政策の継続が読み取れる点で安心できるものでした。

財政の改善方針についても維持されました。財政収支(対名目GDP(国内総生産)比)は2016-2017年度が3.5%の赤字、2017-2018年度には3.2%の赤字と、ここ数年の改善トレンドが続くと予想されています。また2017-2018年度にはプライマリー収支(国債の元本返済と利払いを除く歳出と歳入の差、対名目GDP比)が▲0.1%まで改善し、債務残高(対名目GDP比)も安定的な推移が見込まれています。財政健全化姿勢を維持することで息の長い成長を目指すことができるとみられ、インド経済にとってプラスの予算案と考えます。

「インド買いなおし」のタイミングを待つ

株式投資ではインフラ(社会基盤)整備を軸とした戦略が有効と考えます。具体的には国営銀行、消費、インフラ、ガス、住宅の関連企業に注目しています。また、今回の予算を受けてインド準備銀行は金融緩和方針を継続すると見込みます。財政健全化を目指す姿勢と金融緩和の組み合わせは、インド債券投資にとっても支援材料と考えます。

高額紙幣廃止によりインド経済は一時的な減速に見舞われていますが、インド・ルピーは対円・対米ドルで反発のきっかけを待つ局面にあるとみています。

以上

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