日銀金融政策決定会合とJ-REIT市況

  • マーケットレター
  • 2016年07月

日銀金融政策決定会合においてJ-REITは買い入れ増額なし

本日の日本銀行金融政策決定会合においてETF(上場投資信託)の買い入れ増額が決定されたものの、J-REITについては増額がなかったため、J-REIT市場は下落しました。日銀はこれまでETFとJ-REITの増額を同時に行ってきました。今回増額が見送られたことは、J-REITにおける日銀の保有比率が高くなっており、さらなる追加買い入れに限界があるのではないかという見方を強めることになったと考えられます。

しかしながら、日銀がJ-REITの買い入れを始めた当時においてはJ-REITの流動性も低く、日銀の買い入れによるインパクトがマーケットの押し上げ要因として重要でしたが、昨今はJ-REIT市場の流動性が向上したことから、日銀の買い入れの影響は低下しており、今回の決定による失望売りも短期で一巡するものと考えています。

堅調なファンダメンタルズ

三鬼商事によると、2016年6月の東京都心オフィス空室率は4.07%と先月よりは若干悪化したものの低位にあります。また、賃料は30カ月連続で上昇しており、堅調なオフィス市況がJ-REITの分配金を底上げする環境にあります。

本日は決定会合での国債買い入れの増額が見送られたことを受けて金利は上昇しています。しかし、長期金利はマイナスが定着していることから、J-REITの分配利回りとの利回り差は6月末で3%を超えており、依然魅力的な投資対象であることが市況を下支えしそうです。

以上

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