最近のトルコ情勢について

  • マーケットレター
  • 2016年07月

3カ月間の非常事態宣言の発令へ

7月20日(現地、以下同様)、トルコのエルドアン大統領は15日のクーデター未遂を受けて、3カ月間の非常事態宣言を発令する方針を示しました。トルコの憲法によると、非常事態宣言の発令については議会での承認が必要ですが、与党AKP(公正発展党)が議席の過半数を占めていることから承認は確実とみられています。非常事態宣言が発令された場合、国民の基本的な権利や自由を制限できるほか、大統領が議長として主宰する閣議で、法律と同等の効力を持つ政令を発することができるようになります。政府は、トルコ軍の一部によるクーデターは、米国に亡命中のイスラム教指導者のギュレン師が首謀したものとし、ギュレン師と関連する組織・勢力に対する取り締まりを強化しています。取り締まりの対象は軍や司法関係者にとどまらず、教育機関や報道機関にまで広げられています。欧米諸国は、クーデターに関しては非難しつつも、トルコ政府の強権的な取り締まり姿勢に対して自制を求めていました。引き続き、トルコの政治動向には十分な注意が必要と考えられます。

S&Pがトルコの国債格付けを引き下げ

20日、格付会社のスタンダート・アンド・プアーズ(S&P)は、トルコの外貨建長期債務格付けを「BB+」から「BB」へ、自国通貨建長期債務格付けを「BBB-」から「BB+」へ、それぞれ1ノッチの引き下げを行いました。見通しは「ネガティブ」としています。格下げの理由として、15日のクーデター未遂を受けて政治の分断が進み、投資環境や成長が損なわれる可能性を指摘しており、不確実性の高まりを背景に海外からの資金流入が抑制されるとの見方を示しました。また、格付会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスも、クーデター未遂がトルコの経済成長や政策当局に及ぼす影響を見極め、同国の格付けを見直す旨を表明しています。

金融政策決定会合では、コリドー上限金利を0.25%引き下げ

トルコ中央銀行は、19日に行われた金融政策決定会合で、翌日物貸出金利(コリドー上限金利)を0.25%ポイント引き下げ、8.75%としました。主要政策金利の変更は、4会合連続での引き下げとなりました。また、1週間物レポ金利と翌日物借入金利(コリドー下限金利)についてはそれぞれ7.50%、7.25%と据え置かれました。ブルームバーグによると、意見は割れていたものの、多くのエコノミストがコリドー上限金利の引き下げを予想しており、おおむね市場予想通りの結果と言えます。なお、声明文では、英国のEU(欧州連合)離脱やクーデター未遂などイベントがあったにも関わらず、内需や外需に対する評価に変更はありませんでした。今後の金融政策は経済指標などのデータ次第としていますが、引き続き金融緩和的なスタンスが続くとみられています。

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