ブラジルのルセフ大統領が停職となり、テメル暫定政権が発足へ

  • マーケットレター
  • 2016年05月

ルセフ大統領は最大180日間の停職

ブラジル上院本会議は5月11日夜(現地、以下同様)から翌朝にかけて、PT(労働党)のルセフ大統領の停職を問う弾劾手続き継続に関する採決を行い、継続に必要な過半以上の議員が賛成しました。議会は、政府会計の不正操作の疑いにより、大統領に対する弾劾手続きを進めてきましたが、今回の上院の採決の結果、ルセフ大統領は直ちに最大180日間の停職となります。大統領が弾劾により停職となるのは、1992年のコロル大統領以来です。今後は、弾劾特別委員会が大統領の罪状を審査して認定し、最高裁長官の指揮下で弾劾裁判が開始され、上院81議席の3分の2(54議席)以上が大統領の弾劾に賛成すれば、ルセフ大統領は失職します。

テメル副大統領の暫定政権へ移行

ルセフ大統領の職務停止により、PMDB(民主運動党)のテメル副大統領が暫定大統領に就任します。ルセフ大統領の弾劾が成立すれば、テメル副大統領が正式に大統領に就任し2018年末までの残りの任期を務めます。下院で弾劾手続きが承認された4月17日以降、ルセフ大統領が停職に追い込まれることが確実視される中で、テメル副大統領は新しい内閣の人事について準備を進めており、財務大臣には元中央銀行総裁のメイレレス氏の就任が有力視されるなど、新たな政権の陣容はすでに固まりつつあるようです。

市場は歓迎ムード

今回の大統領弾劾によりPTが政権運営を妨害しそうなことや、今後も汚職捜査が有力議員に及ぶことによる混乱など、政治的な不透明感が払拭されない状況には注視する必要があるものの、暫定ながらも新政権が発足することにより、ブラジルは昨年終盤から続いた政治的空白からようやく脱することになります。その期待が強まるに連れて、2月以降は株価が回復し、ブラジル・レアルが対米ドルで上昇するなど、金融市場はこれを歓迎してきました。

新政権下での具体的な金融政策および財政政策は今のところ明らかにされていませんが、ルセフ政権下で景気後退や高インフレが長期化してきたため、市場の「政治的な変化」に対する期待は強く、今後も値動きの荒い展開がある可能性には注意しつつも、市場では好ましい変化の兆しをポジティブに受け止めやすい状況が続くと予想します。

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