カナダ銀行は市場予想通り政策金利を据え置き

  • マーケットレター
  • 2015年12月

市場予想通りの据え置き

12月2日(現地、以下同様)、BOC(カナダ銀行)は政策金利(翌日物金利の誘導目標)を市場予想通り0.50%に据え置きました。BOCは声明文で、インフレに関するリスクはおおむね均衡しており、現状の金融政策スタンスが適切であると判断したと、据え置きの理由を説明しています。

今回は四半期金融政策報告書の発表はなく、BOCの景気・物価見通しについて具体的な数値の提示はありませんでした。しかし声明文からは、景気・物価が共に10月時点の見通しに沿って推移しているとBOCが認識していることが確認できます。

景気・物価とも総じて想定通りの進展

BOCは、足元の景気について、おおむね10月時点の見通しに沿った進展と評価しています。また、カナダ経済は原油価格の下落による交易条件の悪化に対する調整を続けており、米国経済の回復や、カナダ・ドルの対米ドル為替レートの調整、今年2回の利下げがカナダにプラスに働く要因であると指摘しました。

物価についても、10月時点の見通しに沿った推移と評価しています。消費者物価の前年比上昇率はエネルギー価格下落の影響でインフレターゲット(1-3%)の下限付近の推移が続いているものの、コアインフレ率は2%近辺にあるとしました。

カナダ・ドルの推移

10月上旬以降、カナダ・ドルの対円為替レートは、おおむね1カナダ・ドル=92円を中心とした狭いレンジでの推移が続いています。足元では、原油価格の下落やトルコによるロシア軍機撃墜などを受けたリスク回避姿勢などの影響で、カナダ・ドルはやや下落しました。

政策金利は市場予想通りに据え置かれ、声明文にも大きな材料が見当たりませんでしたが、一部には声明文がやや緩和的になるとの見方もあったことから、政策金利発表後のカナダ・ドルの対円為替レートは小幅に上昇しました。

今後の見通し

声明文では、インフレに関するリスクはおおむね均衡していると記されており、前回の2015年10月会合と同様に、BOCの金融政策姿勢は中立的と判断できます。

カナダでは、10月19日に総選挙が実施され、中道左派の自由党が単独過半数の議席を獲得し、約10年ぶりの政権交代となりました。自由党は、積極的な財政運営への転換を目指しており、インフラ(社会基盤)投資の拡大による景気浮揚効果が期待されます。

BOCは今後、非資源部門の回復の進展や財政政策の景気押し上げ効果などを見極めるとみられます。その後、想定通りの景気回復が確認されれば、利上げが視野に入ってくると考えられます。なお、今後のスケジュールとしては、次回の政策金利の発表が2016年1月20日に予定されており、BOCの景気・物価見通しが掲載される四半期の金融政策報告書が同時に発表される予定です。

以上

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