米中通商協議は決着間近の一波乱か

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  • No.271

トランプ大統領が追加関税を表明

トランプ米大統領は5月5日(現地、以下同じ)、中国からの輸入品2,000億米ドル相当に対する追加関税を5月10日に10%から25%へ引き上げることをツイッター上で表明した。さらに、まだ追加関税をかけていない3,250億米ドル相当に対しても、近く25%の追加関税をかける方針を示した。

金融市場は動揺

翌5月6日の上海総合指数は前日比5.58%下落した。【図表1】これまでは交渉が順調に進んでおり、合意が近いとの見方が優勢だったため、このトランプ大統領のツイートに金融市場は動揺した。6日のNYダウは一時前日比1.79%下落したが、これはトランプ大統領の交渉術で実際に関税が引き上げられる可能性は低いとの見方が広がり、引けにかけて値を戻した。【図表2】しかし、USTR(米国通商代表部)も2,000億米ドル相当に対する追加関税の引き上げを表明すると、その現実味が増し、7日のNYダウは前日比1.78%下落した。

図表1 上海総合指数
図表2 NYダウ

5月9~10日の閣僚級協議に注目

米中は当初の予定を1日遅らせ、5月9日から閣僚級協議を再開する模様だ。しかし、これでは10日の関税引き上げが避けられる可能性は低く、それに対して中国も報復措置を準備しているようだ。
実際10日に関税が引き上げられるのか、今後も交渉が続くのか、残りの3,250億米ドル相当に対する追加関税の行方など、不透明な部分が大きく、状況は流動的である。結果次第では経済に与える影響も大きくなるため、予断は許されない。【図表3】経済・金融市場への影響や両国の威信・覇権など、さまざまな利害が絡み合う中での交渉が予想されるが、今協議で「決裂」か「合意」か、ある程度の方向性が見えてくる可能性が高い。その動向を見定め、柔軟な投資戦略が求められよう。

図表3 米中の追加関税が経済に与える影響の試算
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