米政府がイラン産原油の禁輸措置を強化

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  • No.270

イラン産原油の禁輸措置を強化

米政府は、イラン産原油の禁輸措置について、米東部時間5月1日午後12時に迎える猶予期限を延期しないことを発表した。直前に観測報道が流れた時には、原油価格は上昇で反応した。市場では輸入量を削減して期限を延期するとの見方が大勢であったため、今回の決定はサプライズだった。
禁輸措置を猶予されていた8カ国・地域は、5月2日以降にイラン産原油を輸入することは認められなくなる。【図表1】そして、イランの産油量は一段と減少することが想定される。【図表2】

 図表1 イランの国別原油輸出量
図表2 イランの産油量

他国の増産余地は十分ある

ポンペオ米国務長官は会見で、原油価格への影響を最小限に抑えるために各国に協力を仰ぎ、市場への適切な供給を確保することをサウジアラビアとUAEが保証した、と強調した。IEAによると、2月時点でサウジアラビアとUAEでおよそ日量220万バレルの増産余地があり、イラン産原油の減少を補える計算だ。【図表3】また、サウジアラビアとUAEが増産することやロシアが協調減産に非協力的な姿勢を示していることから、昨年12月に決定された協調減産の目標は6月のOPEC・OPECプラス会合で延長されないだろう。そして、増産余地のあるイラクやクウェートなども増産に転じる公算が大きい。年後半には、むしろ現在よりも供給量が増す可能性が高いように思われる。

図表3 OPEC(石油輸出国機構)加盟国の増産余地

各国の対応に注目

もしイランが反発してホルムズ海峡の封鎖などの具体的な行動に移せば、原油価格が跳ね上がるリスクも念頭におくべきだと考える。そもそも中国・インド・トルコが米政府の方針に従ってイランからの輸入を簡単に止めるとは思えない。今後はこの3カ国の対応、ならびに、もしイランからの輸入を続けた場合の米政府の対応も注目される。

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