中国経済に対する市場の見方が変化

  • Market Eyes
  • No.267

中国経済に対する過度な懸念が後退

この1カ月程度で中国経済に対する市場の見方が変化した。まずは、3月31日に公表された国家統計局の3月製造業PMIが好不況の境目とされる50を回復した。【図表1】さらに、翌日に公表された財新の3月製造業PMIも改善し、中国経済に対する過度な懸念が後退した。また、4月12日に公表されたマネーサプライ(M2)と社会融資総量がともに市場予想を上回って増加した。【図表2】金融緩和策などの効果が発現し始めたと考えられ、今後の実体経済への波及が期待される。

 図表1 中国の製造業PMI
図表2 中国のマネーサプライと社会融資総量の伸び率

過度な楽観は禁物だが...

M2の伸び率が加速し始めたとはいえ、ここから二桁台まで回復し定着する可能性は低いだろう。3月の全人代では、M2の伸び率の目標を「名目GDP成長率と同程度」と定めており、実質GDP成長率が6~6.5%でインフレ率が3%前後の目標であることから、M2の伸び率は9~9.5%が妥当な水準といえる。そして、今回の景気対策があくまでも「安定」を目的としたものであり、ばらまきによって成長率を必要以上に押し上げるものではないことには留意すべきである。また、3月の貿易統計では、輸出額の伸びが急回復したが、多分に季節要因によるところが大きいと考えられる。【図表3】1-3月期でみれば前年同期比+1.4%と決して強い数字ではなく、4月以降の結果ならびに対米交渉の進捗を注視すべきだと考えている。

図表3 中国の輸出額と輸入額の伸び率

中国経済は安定成長へ

外需の不確実性は残るものの、政策によって景気の腰折れは防げるとの見方がマーケットに浸透してきたと思われる。全人代で言及はあったものの実施されていない政策も残っており、今後、もし追加の下押し圧力に直面しても、さらなる政策対応によって安定成長を実現できる公算は大きい。

当資料のお取扱いにおけるご注意
  • 当資料は投資判断の参考となる情報提供を目的として大和アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、勧誘を目的としたものではありません。投資信託のお申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする「投資信託説明書(交付目論見書)」の内容を必ずご確認のうえ、ご自身でご判断ください。
  • 当資料は信頼できると考えられる情報源から作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。運用実績などの記載内容は過去の実績であり、将来の成果を示唆・保証するものではありません。記載内容は資料作成時点のものであり、予告なく変更されることがあります。また、記載する指数・統計資料等の知的所有権、その他の一切の権利はその発行者および許諾者に帰属します。