市場は本当にFRBの利下げを予想しているのか

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  • No.262

FRBは最大限の緩和姿勢を提示

3月20日(現地、以下同様)に示されたFOMC(米国連邦公開市場委員会)参加者の政策金利見通しは、今年は利上げがないことを示唆している。【図表1】昨年12月時点では2回の利上げを示唆していたためその変化は大きい。同時にFRB(米国連邦準備制度理事会)の保有資産縮小についても、今年5月から米国債の縮小ペースを半減させ、今年10月からは縮小を停止する方針が示された。
今回の決定は、市場が想定していた最大限の緩和的な姿勢だったといえよう。

 図表1 FOMC参加者の政策金利見通し

次は利下げを求めてしまう市場

3月22日発表のドイツの3月製造業PMI(購買担当者景気指数)が大きく下振れたことなどを背景に、世界経済の一段の減速懸念が高まった。
FRBが想定しうる最大限の緩和姿勢を示した後だっただけに、さらなる緩和という話になれば、「利下げ」ということになってしまう。それを織り込みにいったのが足元の金利低下だというのが一般的な解釈だろう。【図表2】

図表2 米国の年限別の国債利回り

さらなる金利低下は限定的とみる

直近では、1年先までに1回以上の利下げ、2年先までに2回以上の利下げを市場が予想しているかのような状態である。【図表3】
しかし、本当に利下げが必要なほど経済が悪化しているのかといえば、疑わしい。利上げの可能性が低い(債券価格が大きく下落する可能性が低い)から債券買いが活発化し、その結果として金利が低下することで、あたかも市場が利下げを予想しているように見えているだけかもしれない。
だとすれば、実体経済の悪化が伴わない中で一段と利下げを織り込むことは難しく、目先の金利低下は限定的なものにとどまると考えられる。

図表3 市場が織り込むFRBの利上げ/利下げ回数
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